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「上書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
の親書を犯してはならぬと存じましたゆえ、中味は改めずにござりまするが、手紙の方の上書には京弥どのの宛名があり、これなる脇差がまた平生京弥どののお腰にしていらっし....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
それを自分のふところに押し込んでしまって、一言の返事もしなかった。封は切らぬから上書だけを見せろと云ったが、彼女は決して見せなかった。誰の手紙かと訊いても、彼女....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
拓したる経済的基礎を擁護し、発展し、確保することは、当然と云わねばならぬ。」(同上書三十一頁より三十二頁) 山崎は、勿論、こういうことは知り悉していた。そこへ....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
に上った。そして一隅の机に向って何やら書き始めた。 やがて書き終ると封筒に入れ上書を書いて、のそ/\と下に降りた。 下では待構えていたように岸本が声をかけた....
運命」より 著者:幸田露伴
たま/\天文の変ありて、詔を下し直言を求められにければ、山西の葉居升というもの、上書して第一には分封の太だ侈れること、第二には刑を用いる太だ繁きこと、第三には治....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
々来た。受附の店員は代る/″\に頭を下げていた。丁度印刷が出来て来た答礼の葉書の上書きを五人の店員が精々と書いていた。其間に広告屋が来る。呉服屋が来る。家具屋が....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
わけで、主人の市兵衛は宵から店に出ていない。そこに居あわせた手代どもがその封書の上書きをみると、和泉屋市兵衛様、弥左衛門としるしてあった。聞き知らない名前ではあ....
ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
彼が先立ちて死する場合は読まれずして破棄さるべきこと、」とそれにはそうはっきりと上書《うわが》きしてあった。そして弁護士はその内容を見るのを恐れた。「わたしは今....
男女の交際について」より 著者:坂口安吾
城を拝んだり、璽光信者と殆ど変らぬようなことをやっていた。今日も尚旅行中の陛下に上書したり、食糧難のある筈のない陛下へ米を献納したり、それを人々は赤誠とたゝえ、....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ないというから、やっぱり世の中は広大だ。 上野ジャングルの夜景について、これ以上書く必要はないだろう。私が書いたのは夜景の一部にすぎないが、いくら書いても同じ....
馬妖記」より 著者:岡本綺堂
丁度ひと掴みになるくらいの束をなしている。油紙に包んで革文庫に蔵められて、文庫の上書きには「妖馬の毛」と記されてある。それに付帯する伝説として、神原家に凶事か吉....
おせん」より 著者:邦枝完二
「そりゃもう、いずれおまんまでも食べながら、ゆっくり見せてもらおうが、まず文の上書だけでも、ここでちょいと、のぞかせておくれでないか」 「御安心くださいまし。....
三枚続」より 著者:泉鏡花
裏、紋床に役介になっている下剃の愛吉てえ、しがねえものよ。串戯じゃあねえ、紙包の上書ばかり下目遣いで見てないで、ちッたあ御人体を見て物を謂いねえ。」 「これ!」....
」より 著者:カフカフランツ
く、自由意志をみとめられた自由な人間に話すようにKに語りかけている個所があった。上書きがそうで、彼の希望に関する個所がそうだった。ところが一方、あけっ放しにか遠....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ろしゅうございます」といって荷物の中からその紹介状を出して示しますとジーッとその上書を見て居りましたが「こりゃ奇態だ、この書面で紹介された主は私です」という。 ....