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上書き
「上書き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上書きの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
々来た。受附の店員は代る/″\に頭を下げていた。丁度印刷が出来て来た答礼の葉書の
上書きを五人の店員が精々と書いていた。其間に広告屋が来る。呉服屋が来る。家具屋が....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
わけで、主人の市兵衛は宵から店に出ていない。そこに居あわせた手代どもがその封書の
上書きをみると、和泉屋市兵衛様、弥左衛門としるしてあった。聞き知らない名前ではあ....
「馬妖記」より 著者:岡本綺堂
丁度ひと掴みになるくらいの束をなしている。油紙に包んで革文庫に蔵められて、文庫の
上書きには「妖馬の毛」と記されてある。それに付帯する伝説として、神原家に凶事か吉....
「城」より 著者:カフカフランツ
く、自由意志をみとめられた自由な人間に話すようにKに語りかけている個所があった。
上書きがそうで、彼の希望に関する個所がそうだった。ところが一方、あけっ放しにか遠....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
、どこまでも危惧の念に駆られるのだったが、さてその手紙が来て、エリザベートか父の
上書きを見ると、思いきって読んで自分の運命を確かめる気にはなかなかなれなかった。....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ぼくに対する大きな愛情でもあるのだ。」 かれはそれを封筒に入れて封をした。が、
上書きを書こうとして、何かにはっと気がついたように、ペンをにぎったまま、その封筒....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
紐を十文字にかけたものだ。どうだい、実に詳しく知ってるだろう! 封筒にはこういう
上書きがしてあるのさ、『わが天使なるグルーシェンカへ――もしわがもとに来たりなば....
「途上の犯人」より 著者:浜尾四郎
いたので、つい、その手紙も自分のところに来たものと思い違えたのでした。無論封筒の
上書きが男の字だったから、こんなことになったのでした。中から出て来たのは、水原か....
「探偵戯曲 仮面の男」より 著者:平林初之輔
ところが、つい今しがたそれについて動かぬ証拠を握ったんです。というのはその手紙の
上書きが、あの男の自筆であることをたしかめたのです。 芦田――それはまたどうし....
「紫紺染について」より 著者:宮沢賢治
筒《ふうとう》へ入れて、岩手|郡《ぐん》西根山《にしねやま》、山男|殿《どの》と
上書きをして、三|銭《せん》の切手をはって、スポンと郵便函《ゆうびんばこ》へ投《....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
つも一緒に暮している声が 顔の近くで 斯う云う。 「ユリ そんなによくばらず
上書きだけは 明日のたのしみに とってお置き 疲れた証拠に 息が こちらへ....