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「上様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上様の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
ご》注進になり、若年寄《わかどしより》より直接|言上《ごんじょう》に及びければ、上様《うえさま》には御満悦《ごまんえつ》に思召《おぼしめ》され、翌朝|卯《う》の....
修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
半年をも過ぎたるに、いまだ献上いたさぬとはあまりの懈怠、もはや猶予は相成らぬと、上様の御機嫌さんざんじゃぞ。 頼家 予は生まれついての性急じゃ。いつまで待てど暮....
死者の書」より 著者:折口信夫
くまい。氏上に押し直ろうとしたところで、今の身の考え一つを抂げさせるものはない。上様方に於かせられて、お叱りの御沙汰を下しおかれぬ限りは――。 京中で、此恵美屋....
獄中消息」より 著者:大杉栄
点は御安心を願います。 最後に御両親および諸兄弟の健康と祝福を祈ります。 父上様 保子に言う。この手紙を持って静岡へ行って、そしてなおいろいろ詳しい事情を....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
直々言葉を掛けたものである。 「私、無役にござりまする。軽い役目に仰せ付けられ、上様おため粉骨砕身、お役を勤むる事出来ましたなら有難き儀に存じまする」これが紋太....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
せる。貴人というのは将軍家のことだ」 「えっ!」と弓之助は眼を※った。「それでは上様が何者かに?」 「一昨日の晩、盗み取られた」 「へえ」といったが弓之助は二の....
血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
者があった。やはり葛葉の方である。 冷やかに秀次は睨んだが、 「嫉妬か!」 「上様!」 「邪魔をするか!」 「はなしておやり遊ばしませ」 「其方こそ放せ! 手....
赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
染め遊ばして、どれお酌致しましょう、もう一つおあがりなさりませ、……山崎様や、井上様、いつもお強い松井様まで、どうしたことか今日に限って一向にお逸みなされませぬ....
郷介法師」より 著者:国枝史郎
介は懐中から書面を取り出した。 「私にとってはご主人様、貴郎様にとりましてはお父上様が、磔柱へ付けられる前に、そっと私めに手渡した大事な書面でござります。是非と....
光は影を」より 著者:岸田国士
許に、三通の封書が重ねて置いてある。 その一通は、たしかに彼宛のもので、――兄上様、と、封筒の中央に書き、その横に、所番地と名前がしるしてあつた。 彼は、そ....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
とても浮ぶ瀬もない冥途の河原。……何分遠い昔の想い出話でございますでな。手前は父上様にお仕え申す身になって四十年。……華やかな平安のみやびの中であのようにしあわ....
歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
い間の御親切を無にして仇し男と、甲州くんだりまで逃げ出した挙句、江戸へ戻れば、阪上様のお屋敷奉公。さぞ憎い奴だと思し召したでござんしょう。――ですがお師匠さん。....
平家蟹」より 著者:岡本綺堂
ましょうぞ。御運がよいと云えば……もし、玉琴さま。あのお方のことを申上げたら、姉上様の御機嫌がなおろうも知れますまい。 玉琴 いや、いや。それは……。 おしお ....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
貧民窟に住んでいやがって、何の政治なんていうものがわかるか。政治というものはな、上様がちゃんとうまいことやって下さるものじゃ、下の者が出しゃばるところではないの....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
にて頂戴仕候。並、御花砌之掃除、長吏小法師と申者八人にて相勤、御扶持頂戴仕候。其上様々御拝領物御座候由承及申候。」とある。例の御厨子所の供御人などと同じく、或る....