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上流社会
「上流社会〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上流社会の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
の札の配られるひまには、いついかなる時にもロシア人にとって避けることのできない、
上流社会から出た何かの噂話に花を咲かせたり、何も話すことがないと、*ファルコーネ....
「外科室」より 著者:泉鏡花
やあおむけに椅子《いす》に凭《よ》れり。今にはじめぬことながら、ほとんどわが国の
上流社会全体の喜憂に関すべき、この大いなる責任を荷《にな》える身の、あたかも晩餐....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
生産力を高める余裕はまだまだ沢山ある。ブラブラ遊んで暮らすのを誇りとしている一部
上流社会の奴原《やつばら》を初めとし、ろくろく食う物も食えぬくせに、汗を流して努....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
彼らが処世上に及ぼした影響の大なるに比すれば、ほとんど取るに足らないものである。
上流社会の慣例におけるのみならず、家庭の些事の整理に至るまで、われわれは茶の宗匠....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
れば樽俎の間に条約を改正すべからずとまでに決心したるがごとし。ここにおいて日本の
上流社会は百事日本風を棄てて欧州風に変革し畏くも宮廷内における礼式をさえ欧州に模....
「富岡先生」より 著者:国木田独歩
とにしたいと申出たので大津家は無論黒田家の騒動は尋常でない。この両家とも田舎では
上流社会に位いするので、祝儀の礼が引きもきらない。村落に取っては都会に於ける岩崎....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
ると約束してくれたので、冬の間よくはたらいたごほうびの意味で許したので、メグは、
上流社会の生活を味わう第一歩をふみ出したのであります。 マフォット家に客となっ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
むずかしくなった。幸いにデビーが教授になったので、評判が良くなり、この後十年間は
上流社会の人達がデビーの講義を聞くために、ここに雲集した。しかし財政は依然として....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
徒に茶器を骨董的に弄ぶものはあっても、真に茶を楽む人の少ないは実に残念でならぬ、
上流社会腐敗の声は、何時になったらば消えるであろうか、金銭を弄び下等の淫楽に耽る....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
なく、悠々迫らざる態度で、いかにも貴族らしい挨拶をするのであった。 「僕は全体、
上流社会が嫌いでしてね。」 「いや、何といっても平民階級の中にいた方が、気がおけ....
「世界の裏」より 著者:国枝史郎
、カポネ事件などを、私が今更、持出して、ここに書くのであろう? 一国の士気は、
上流社会に於て見るよりも、下流の――ギャングとか、やくざの世界に於て見る方がよい....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
った。尤も今ほど一般的ではなかったが、上台閣の諸公から先きへ立って浮れたのだから
上流社会は忽ち風靡された。当時の欧化熱の急先鋒たる公伊藤、侯井上はその頃マダ壮齢....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
人達はまさかそんな事もしない。やはりチベット人の最も好きな舞踏をやる、その舞踏は
上流社会も下等社会も通じて一つですが、
上流社会の人のやって居る方は品が好く見え、....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
発生すというときは、ヤソ教を信ずるものに限り美徳を有すべき理なり。しかるに、欧州
上流社会はヤソ教を信ずるものかえって少なく、ヤソ教を信ぜざるものにしてかえって美....
「耳香水」より 著者:大倉燁子
を失った中年の婦人、未亡人でもない癖に、そんな顔をしてやって来る厚かましい女達、
上流社会の有閑紳士、奇を好む男女が、肉の取引、恋の市場に惹き付けられて、集って来....