上級生[語句情報] » 上級生

「上級生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上級生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
彼等を敵と決めていたから、憎まれてかえってサバサバと落ち着いた。美貌に眼をつけた上級生が無気味な媚で近寄って来ると、かえってその愛情に報いる術を知らぬ奇妙な困惑....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
ビールを飲んだり、映画を見たりする単純な技術家気質の学生生活が始まった。研究生は上級生まで集めて十人ほどでかなり親密だった。淡水魚の、養殖とか漁獲とか製品保存と....
ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
単なる偶然の出来事と一緒になって、私たち二人が兄弟なのだという考えを、その学校の上級生の間にひろげたのであろう。上級生というものは普通は下級生のことを大して精確....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
まった。すでに私の心の中に彼は住んではおらなかった。 割合によい成績で進級し最上級生になった私は、初めて一しょの級になった首席を通している女の子に好意を持ちは....
風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
ここへよく子供をつれて行って遊ばせた。 私は五年生を受持ったが、これが分校の最上級生で、男女混合の七十名ぐらいの組であるが、どうも本校で手に負えないのを分校へ....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
となつかしそうに、十吉つあんやおまへんか、久しぶりだしたなアと、さすがに笠屋町の上級生の顔を覚えていてくれました。文子はそのころもう宗右衛門町の芸者で、そんな稼....
」より 著者:織田作之助
最初から敵と決めていたから、憎まれてかえってサバサバと落着いた。美貌に眼をつけた上級生が無気味な媚で近寄ってくると、かえってその愛情に報いる方法を知らぬ奇妙な困....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
方は、公爵家の御曹子英高氏夫人元子さま。もとは浅馬伯爵家の令嬢で、女学校では私の上級生、私を妹のように可愛がって下さった姫君でした」 大変な名が現れてきた。羽....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
いまだに疑問である。 のちに中学校へはいつたとき、運動会の楽隊の稽古をしていた上級生から新馬鹿マーチという名まえを教わつた。なるほど耳になじみのあるその曲を聞....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
に盛んであった。但し硬派の系統のものであった。何しろ中学が地方の最高学府なので、上級生たちは筒袖がきまりなのに長い袂の着物を着て、煙草を吹かし、大人らしく振舞う....
光は影を」より 著者:岸田国士
喫つていた。 下の妹、真喜が、やはり、目立つた変りようであつた。新制高等学校の上級生とだけでは、彼にはピンと来なかつたが、簡単な受けこたえに、もう知性といえば....
」より 著者:織田作之助
て自由寮の寮生になった。ところが自由寮には自治委員会という機関があって、委員には上級生がなっていたが、しかしこの委員は寮生間の互選ではなく、学校当局から指命され....
」より 著者:佐藤垢石
海の色も、眼に映るいろいろが、心と共に暗かった。 しかし今度は、既に中等学校の上級生になった伜を伴った楽しい旅である。見るもの、感ずるもの、悉くが明るい。船の....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
輝いていました。地獄と極楽とが手を繋いでいました。 その少年は、今では中学校の上級生です。成績も十番以内です。いまでも、試験の時は必ず「仏さま」を念ずると言い....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
はいつでも淋しく校庭の隅っこに小さくなっていたのです。それを気の毒に思ったのか、上級生の中で一人、大変親切に世話をしくれる人がありました。間もなく二人は兄弟のよ....