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上越
「上越〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上越の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
いってもできないかも知れない、いっそ二人が今夜眠ったまま死んでしまったら、これに
上越す幸福はないであろう。 真にそれに相違ない。このまま苦もなく死ぬことができ....
「三十年後の東京」より 著者:海野十三
週間の暑さときたら、まったく話にならないほどの暑さだった。 涼しいはずの信州や
上越の山国地方においてさえ、夜は雨戸をあけていないと、ねむられないほどの暑くるし....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
そして、その咄嗟に起った激しい反射運動が因で、右手に持った『聖ウルスラ記』を、頭
上越しに左手の花瓶に投げつけたという訳なのですよ。ねえレヴェズさん、そうなると、....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
さときたら、まったく話にならないほどの暑さだった。 涼《すず》しいはずの信州や
上越の山国地方においてさえ、夜は雨戸をあけていないと、ねむられないほどの暑くるし....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
ぞ。この大江戸の話ばかりが資金いらずの資金というものさ。田舎の女を誑すにはこれに
上越すものはないて」 ――多四郎はこんなことを思いながら上唇をペロリとなめ、 ....
「花咲ける石」より 著者:坂口安吾
群馬県の
上越国境にちかい山間地帯を利根郡という。つまり利根川の上流だ。また一方は尾瀬沼の....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
はすぐに計画を案じた。 (小枝を奪い取って人質としよう。白河戸郷を苦しめるのに、
上越す良策はない) で、弦四郎は若者達へ云った。 「方々拙者に存じよりがありま....
「二人町奴」より 著者:国枝史郎
分一同諫止しましたところ、この長兵衛一身を捨て、それで和解が成り立つなら、これに
上越す喜びはないと、進んで参上致しました結果が、案の定とでも申しましょうか。水野....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
いているのであった。 「たとえどのような伎倆があろうと、世間には名人達人がある、
上越す者がどれほどでもある、増長慢になってはいけないのう」 こう云った時には老....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
い苦心と云わなければなるまい。もともとこういう涙ぐましい歴史の土地だ。 いま、
上越線というのが、ここを通っている。フシギな駅である。車窓から眺めると、一方は赤....
「岩魚」より 著者:佐藤垢石
を望むと嶺の白い甲州の八ヶ岳、妙義山、淺間山。西東には秩父連山。北方には榛名山、
上越国境の谷川岳、武尊山、赤城山。東北には遠く奥日光の男体山が雪を着て高く聳える....
「猿ヶ京」より 著者:佐藤垢石
江津と鉄道が敷かれては、この三国峠など越える人はいない。殊に、この二十年ばかり、
上越線が開通してからは、南越後の人も、上州の人も、すべて鉄道を利用して、三国峠を....
「たぬき汁」より 著者:佐藤垢石
治になってからはこれを神戸の商館へ持ち込んで外国へ輸出している。しかし、奥利根の
上越国境の山から出てくる猟人が毎年、最も多く狸の皮を持ってくるところを見ると、や....
「利根の尺鮎」より 著者:佐藤垢石
い白い頭をだして下界を覗いているのは、谷川岳である。その隣の三角山は、茂倉岳だ。
上越国境を信州の方へ、遠く走っているのは三国峠の連山だ。これも白い。大利根川はこ....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
諸山は、附近に比類のない崔嵬たる姿を呈して、西山の土に蟠崛している。赤谷川上流の
上越国境では、仙ノ倉山の外は識別するを得なかった。谷川富士の上には苗場山が特有な....