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「上音〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上音の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
三月の第二回興行には紫紅君の「歌舞伎物語」四幕が上場された。その年の七月、かの川上音二郎君が私をたずねて来て、新たに革新興行の旗揚げをするに就いて、維新当時の史....
わが町」より 著者:織田作之助
て急いで攀じ登る。とたんに爆音が耳に割れて、岩石が飛び散り、もう和歌山県出身の村上音造はじめ五人が死んでいた。 間もなくの山崩れには、十三人が一度に生き埋めに....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
といって、古い日記中から筆者に指摘して見せた。 「氷雪堅く閉じて。光陰を送り。天上音信を得ざれば。世の風声を弁えず。闇々たる石窟に蠢々として動き、食満々と与えざ....
化け物の進化」より 著者:寺田寅彦
反響するのにイやエは弱く短くしか反響しない。これはたぶんあとの母音は振動数の多い上音に富むため、またそういう上音はその波長の短いために吸収分散が多く結局全体とし....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
だが、ともかく漫談師という専門家のものは、何といっても話術のコツは心得、その上音曲など交えたりして、ついわれわれをそのわけもない言葉で引きずって行き時間を忘....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
が高い。 芳町《よしちょう》の奴《やっこ》と嬌名《きょうめい》高かった妓は、川上音次郎《かわかみおとじろう》の妻となって、新女優の始祖マダム貞奴《さだやっこ》....
マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
り過去の一切をあからさまにしたくない現在であるかも知れない。彼女の過去は亡夫|川上音二郎《かわかみおとじろう》と共に嘗《な》めた辛酸であった。決して恥ずかしいこ....
貸家探し」より 著者:林芙美子
さざんか》の花がさかりだし、並木の木もいい色に秋色をなしていた。広い通りへ出て川上音次郎《かわかみおとじろう》の銅像の処で少時休んだ。女の子供が二人、私のそばで....
生前身後の事」より 著者:中里介山
マ館があったり、女役者一座の三崎座という小劇場があったり、それからその向い側に川上音次郎が独力で拵えはしたが借金のカタになったりして因縁附の「改良座」という洋式....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
《いざな》い、自《みずか》ら築地《つきじ》なる某教会に送り届けたりき。 三 川上音二郎《かわかみおとじろう》 これより先、大阪滞在中和歌山市有志の招待を得て....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
まじった言葉つきを嗤われながら、そこで三月、やがて自由党の壮士の群れに投じて、川上音次郎、伊藤痴遊等の演説行に加わり、各地を遍歴した……と、こう言うと、体裁は良....
三枚続」より 著者:泉鏡花
当時さる会社の副頭取を勤めておらるる。この名望家の令嬢で、この先生の令閨で、その上音楽の名手と謂えば風采のほども推量られる、次の室の葭戸の彼方に薔薇の薫ほのかに....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
こではただ、それが角藤定憲という自由党の一壮士によって大阪に創められて、さらに川上音二郎によって東京に輸入されたということだけを註して置きたい。角藤に芝居を勧め....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
、歌舞伎座にて福地桜痴居士作「春日局」を初演。団十郎の春日局、好評。 ○六月、川上音二郎、藤沢浅二郎の書生芝居が中村座に乗込み、意外の大入りを占む、東京における....
わが町」より 著者:織田作之助
ぐって急いで攀じ登る。とたんに爆音が耳に割れて、岩石が飛び散り、もう和歌山県の村上音造はじめ五人が死んでいた。間もなくの山崩れには、十三人が一度に生き埋めになっ....