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「下さる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

下さるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
う。ただの友人より以上の者に、せめてそのままにしておいて下さい。しかし私に御許し下さるよう願います。」 サラはこの手紙を父に見せると、父は一笑に附して、科学者....
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
がら、巧《たくみ》にその方向を転換しようとした。 「手前たちの忠義をお褒《ほ》め下さるのは難有《ありがた》いが、手前|一人《ひとり》の量見では、お恥しい方が先に....
犬と笛」より 著者:芥川竜之介
大そうな御心配で、誰でも御姫様を探し出して来たものには、厚い御褒美《ごほうび》を下さると云う仰せだから、それで我々二人も、御行方を尋ねて歩いているのだ。」 こ....
」より 著者:芥川竜之介
分いろんな事を見たり聞いたりしたろうね。どうだい。観音様は、ほんとうに運を授けて下さるものかね。」 「左様でございます。昔は折々、そんな事もあったように聞いて居....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
のでございます。いかがでございましょう。御退屈でも私の身の上話を一通り御聴き取り下さる訳には参りますまいか。」 私は答に躊躇《ちゅうちょ》した。成程《なるほど....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
ばもと》から切先《きっさき》まで冷やかな光を放っていた。「神々はおれを守って居て下さる。」――そう思うと彼の心には、新しい勇気が湧くような気がした。彼は枯木の下....
仙人」より 著者:芥川竜之介
可笑《おか》しさをこらえているような、筋肉の緊張がある。 「あなたは私に同情して下さるらしいが、」こう云って、老人は堪《こら》えきれなくなったように、声をあげて....
たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
をしろと言うんだ。」 「じゃあなた、あしたの日曜にでもきっとどこかへつれて行って下さる!」 しかし夫は何《なん》とも言わずにさっさと会社へ出て行ってしまった。....
」より 著者:芥川竜之介
投げるようにするなり、突然こう言う問《とい》を発した。 「母《かあ》さんは許して下さるでしょうか?」 広子はもう一度|苛立《いらだ》たしさを感じた。それは恬然....
桃太郎」より 著者:芥川竜之介
のやら、とんと合点《がてん》が参りませぬ。ついてはその無礼の次第をお明《あか》し下さる訣《わけ》には参りますまいか?」 桃太郎は悠然《ゆうぜん》と頷《うなず》....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
す。その神さまというのは、大国主神様のお指図を受けて、新らしい帰幽者の世話をして下さる方なのでございます。これにつきては後で詳しく申上げますが、兎に角新たに幽界....
母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
父親は涙を流してマルコにいいました。 「マルコ、孝行の旅だから神様はきっと守って下さるでしょう。勇気を出して行きな、どんな辛いことがあっても。」 マルコは船の....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
じり合ってできた物はいかなる法則に支配されたか、こと細かに、順序を立てて御話して下さるように願います。主よ。この普遍な法則の始まり、それの意味またその結果を知っ....
寺内の奇人団」より 著者:淡島寒月
坊主がお経を出鱈目によむのを御存知なく、椿岳さんになってから、お経も沢山|誦んで下さるし、御蝋燭も沢山つけて下さる、と悦んで礼をいいましたね。堂守になる前には仁....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
岩も、ただなだらかな面平に、空に躍った刎釣瓶も、靄を放れぬ黒い線。些と凹凸なく瞰下さるる、かかる一枚の絵の中に、裳の端さえ、片袖さえ、美しき夫人の姿を、何処に隠....