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下手物
「下手物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下手物の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
る。即ち個人というものを離れると独創なるものは考えられないようである。下は無名の
下手物作者から上は純粋芸術の天才に至るまで、個人の個性ということがオリジナリティ....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
と思う。今日のジャーナリズムは寧ろディレッタンティズムに近いが(トリビアリズム・
下手物好み等々)、二つが近いことに無理があると共に、二つが似て非なる所以も真理で....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
主だぜ。得てして、こういう怪物は神様の御神体と同じように、カラでなければ、とんだ
下手物しか出ないものだて」 今迄の例がそうだった。しかし畑中は殻をさいて外套膜....
「民芸とは何か」より 著者:柳宗悦
族品の性質なのです。俗語でこれ等のものを「上手物」と云いますが、これはもとより「
下手物」に対する言葉なのです。 一方が「民」なら、一方は「官」です。一方を民本....
「京都の朝市」より 著者:柳宗悦
ておいてくれたりするようになった。 ここで一寸述べておきたいが、「下手」とか「
下手物」とかいう俗語は、実に是等の婆さん達の口から始めて聞いた言葉なのである。つ....
「知らずや肝の美味」より 著者:北大路魯山人
は美味いが、ふぐの身のように別段魅力のあるものではない。あんこう、たらなどの肝は
下手物味で、風上に立つ上品さ、すなわち品を欠く憾みがある。 うなぎの肝吸いもの....
「料理一夕話」より 著者:北大路魯山人
美食家は、まずひとりもないようである。 たまたま食通と言われる人たちも、大抵は
下手物通というところであって、その志すところは概ね低い。そして、その知るところは....