»
下描
「下描〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下描の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「絹と紙の話と師弟の間柄の話」より 著者:上村松園
。 どうさ思うような絵の描けないのはもっともなことですが、しかし紙本の味は又、
下描きをした上から丹念に描いた一点一劃間違いのないような精細確実な処にあるのでは....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
われる。其頃のものを彼女はすべて破棄してしまって私には見せなかった。僅かに素描の
下描などで私は其を想像するに過ぎなかった。私と一緒になってからは主に静物の勉強を....
「美しい村」より 著者:堀辰雄
聞えて来る……彼女はふと十字を切ろうとするように手を動かしかけるが、それはほんの
下描《したが》きで終ってしまう……彼女にだけは一種の言語をもっていそうな気のする....
「風立ちぬ」より 著者:堀辰雄
ものを顔の上に漂わせた。私はそれに彼女がいつも父の前でのみ浮べる少女らしい微笑の
下描きのようなものを認めた。私はそういう彼女のするがままにさせていた。 それか....