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「下染〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

下染の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
合いますし、京の水はまた紅によく合います。京紅と申すくらいです。この羽織地の黒も下染めには紅が使ってございます。」 久兵衛は久兵衛らしいことを言った。 「確か....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
りまえ》になって職人もひとり出、ふたり出、親父の代から住みこんでいる三人ばかりの下染《したぞめ》と家内《かない》のおもんを相手に張りあいのない様子で商売をつづけ....
山の人生」より 著者:柳田国男
断定することは容易でない。やはり最初から、旅僧の中には稀には狸ありという風説が、下染をなしている必要はあったのである。狐の書という話も例は多いが、『塩尻』の巻六....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
クロという類も、仮に口の脇の黒斑を見て、これに名づけたものとしても、既にこういう下染のあった以上、なおさら覚えやすくまた学びやすかった道理である。 そこで問題....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
る。 あひ見まくほしなみまどひこそすれ 耳無しの山のくちなし得てしがな思ひの色の下染にせむ などというのは、今なら至って微弱なるダジャレに過ぎないが、形が歌の通....