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下策
「下策〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下策の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球図」より 著者:太宰治
策也(此事易きに似て尤《もっとも》難し) 第三にかれを誅《ちゅう》せらるる事は
下策也(此事易くして易かるべし) 将軍は中策を採って、シロオテをそののち永く切....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
の人たちはとにかく、こっちは、貴方一人の超人力をおそれている。インドを、ソ連の南
下策から完全に護らにゃならない」 「ふむ」 と折竹は笑うような表情をして、 「....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
に至るまで、成功した者はいない。二千年前に匙を投げた学者があって、堤をつくるのは
下策である、水と地を争うというコンタンがマチガイの元で、水には逆わぬ方がいい。潼....
「黒田清隆の方針」より 著者:服部之総
略ヲ画定ス、之《これ》ヲ中策トス。雑居ノ旧ニ依リ機ヲ待テ断然|之《これ》ヲ棄ルヲ
下策トス”と建議した。おどろくばかりの屈服である。岡本や丸山のような攘夷家が、か....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
そして思うには、 (所詮、尋常なことでは接近できまい。よし!) 彼は、自分でも
下策と思う策を取るほかなかった。つまり相手を激させて、相手を誘い出すことだ。しか....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
がおうか。 それも至難。 第一お綱にたえられまい。 ふたたび海部路へ戻るは
下策である。 ただわずかに弦之丞の誘惑を感じるのは、最難関と思われる貞光口の木....
「三国志」より 著者:吉川英治
う。――一人の劉備を怖れて、将来の患いを除くために、四海の信望を失うなどは、下の
下策というもので、私は絶対に賛成できません」 「よく申した」 曹操の頭脳は明澄....
「三国志」より 著者:吉川英治
情勢が変ってこよう。――それに応じてまた中途から計りごとをかえたりするのは、下の
下策ではないか」 曹操はどこまでも、玄徳をさきに討とうと望んでいるらしい。玄徳....
「三国志」より 著者:吉川英治
陥ちまい。甘寧をわざと城へ誘いこんで袋叩きにするという策は、名案に似て、実は下の
下策だったな、こうなってみると」 「今さらそんな繰言をいってみても仕方はない。南....
「三国志」より 著者:吉川英治
、荊州の守備を強固となし、心しずかに、次の段階を慮ることこれです。……が、これは
下策に過ぎません」 「……
下策はとりたくない。また第一の案も急に過ぎて、一つ躓け....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
工藤、皆吉の二使以下、供のすべても一人あまさず、討って取れといいやりました」 「
下策、
下策」 高氏は、はじめて叱った。 「無力同然な使者の一行、そうまでせずと....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
者を思うて、斬るに斬れない気もちになってしまう。 「そもそも、こういう策は、下の
下策たるもの。他に何かよい思案はなかろうか」 それも幾夜か思って見たが、要する....