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「下紐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

下紐の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
もはねつけ」たのである。「とんと落ちなば名は立たん、どこの女郎衆《じょろしゅ》の下紐《したひも》を結ぶの神の下心」によって女郎は心中立《しんじゅうだて》をしたの....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
の本性に警報を発したからに違いない。 彼は起き上がって暖炉の前に腰を下ろすと、下紐を引いて人を呼んだ。 ガロ爺やは坊ちゃま御帰邸のよろこびを懸命に怺《こら》....
源氏物語」より 著者:紫式部
源氏は取り寄せて、袴《はかま》の腰に、 泣く泣くも今日《けふ》はわが結《ゆ》ふ下紐《したひも》をいづれの世にか解けて見るべき と書いた。四十九日の間はなお....
源氏物語」より 著者:紫式部
くて付け腰だけが一つあったのを、結んで加える時に、それへ、 結びける契りことなる下紐をただひとすぢに恨みやはする と歌を書いた。大輔の君という年のいった女房で....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
いうのである。代匠記に、「シノビテ通フ所ニモ皆人ノ臥シヅマルヲ待テ児等モ吾モ共ニ下紐解トナリ」と云っている。結句の、八音の中に、「児ろ吾紐解く」即ち、可哀い娘と....
ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
ヴォーヴナは、ちっともたじろぐ色もなく、 「お庭で拾ったんですの。丁度いいので、下紐がわりに使っていましたの。」 「なるほどなあ!」と、ことさら語気をつよめてジ....
無月物語」より 著者:久生十蘭
そうするように強請いたしたからです。最初に保平さまが下着をとられ、それから奥方が下紐を解かれました」 「よくわかった。お前がいま言ったことをこの紙に書くがいい」....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
方は、近所の店で求めて来た品らしく、一巻の奈良|晒布を出して、これで肌着と腹巻と下紐とを急に縫ってもらいたいという。 木賃の老爺は、すぐそれを持って、お針ので....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、 「死んでしまえば……」 川音は彼女を少しおちつかせた。 帯もせず、肌着に下紐だけだった。田楽村の野性な一少女頃の潜在を、道誉の野獣の爪にかきむしられて、....