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下船
「下船〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下船の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
なお》、その程度によっては、ホノルルなり、サンフランシスコなりに、船が着いたら、
下船させてしまうぞ。スポオツマンとしての資格の欠けるものに、日本は選手として、出....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
って迎えるという彼の崇拝者に対し十分注意を払う様にと忠言することを忘れなかった。
下船のとき、ドレゴは滂沱《ぼうだ》たる涙と共に水戸を抱いて泣いた。彼は帰りたくも....
「鰊漁場」より 著者:島木健作
わざその日のために持って来たらしい小ざっぱりとした着物を着こんだのもいた。船頭、
下船頭が上座にすわり、漁夫がそれにつづき、陸廻し、炊事夫が一番下座だった。漁夫た....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
トガアッタッケガ、ソノトキハ赤沢常造ノ奴ガイタカラ、半日デ片付イタモノダ。彼奴ガ
下船シテ故郷ニ引込ンダノハソノ直後ダッタ。モウ一年ニナルノニ、彼奴ハ故郷ニジット....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
程前の大嵐で、発動機船がスクリュウを毀してしまった。それで修繕のために、雑夫長が
下船して、四、五人の漁夫と一緒に陸へ行った。帰ってきたとき、若い漁夫がコッソリ日....
「沈没男」より 著者:海野十三
の中に漬けられないで助かったよ。さすがは、やはり祖国日本の汽船の有難さだ。船長以
下船員たちが、避難作業のときの、あの沈勇なる行動は、どんなに激賞しても、ほめすぎ....
「火薬船」より 著者:海野十三
いきなり船長の前へとびだしてきた。 「ううっ、竹見か、お前は、行くことならんぞ。
下船したいなどといい出すふらちなやつだ……」 「ちがいます。私が
下船したいといっ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
に間一髪のところで船へ聯絡する汽車の出発に間に合ったのだった。 けれど、日本で
下船するとき、そう幾つも紙箱をぶら提げるわけにもいかないから、これは、香港で樟の....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
岸プンカサルミへ達している。代表的なフィンランドの湖水風景だ。私たちのほかは誰も
下船しない。桟橋を出たところで泥だらけの馬車を掴まえて、ホテルまでやってもらう。....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
が甲板の船室昇降口室で寝ることになった。そこは両側とも拡げられていて、最上後甲板
下船室と言ってもいいくらいであった。もちろん、やはり天井はごく低かった。が二つの....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
海は、しけ知らずの碇泊ばっかり。それに、お説教が毎日きかれる。どうだ、龍睡丸から
下船してしまえ。こっちへ来れば、毎月、国もとへ送金ができる。親孝行になる」 こ....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
のを忘れたのであった。この人にとって楽器は心の不安を和げる神秘な力をもっている。
下船しようとするとき、この人は他の一人が所有する楽器を六〇ギニーの価格で購ったと....
「火夫」より 著者:カフカフランツ
ているのを発見して、困ったことになったぞ、と思った。この遮断はおそらく船客全員を
下船させることと関係があるらしかった。そこで、あとからあとから曲りくねった廊下を....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
に触るるなし。 茫茫支那海、唯見水連遠、満帆三伏風、 日沈暑威減、風転晩涼従、月
下船南進、雲涯是呂宋。 (ひろびろと果てしない支那海は、ただ水と空と連なっている....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
という千トン足らずの、中国人の苦力を運ぶ船に乗込んだのである。船は広東行で九龍で
下船し、対岸の香港へははしけで渡るわけだ。船賃はたしか二円で、食事なしである。広....