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「下行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

下行の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
調を経て黄鐘に至るときの双調にも現われる。また平調より神仙を経て盤渉に至る旋律の下行運動にあっても、神仙の位置に同様の関係が見られる。 リズムについていえば、....
安重根」より 著者:谷譲次
われて 行楽ともになし得ざりしを 甲午年の独立と 乙巳年の新条約後 ようよう自得下行の時に 今日あるを知らざりしか 犯すものは罪せられ 徳を磨けば徳到る 汝かく....
破片」より 著者:寺田寅彦
雲隠れしたそうである。こうなると運転手にも人間味が出て来るから妙である。 矢来下行き電車に乗って、理研前で止めてもらおうとしたが、後部入り口の車掌が切符切りに....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
きぼつ》だし、目賀野たちが出頭して引取っていった只の鞄の方は、目賀野たちと共に目下行方不明とある。 もう一つ、帆村が特に重大視《じゅうだいし》していることがあ....
火星兵団」より 著者:海野十三
だ。それは、一日も早く、この前代未聞の謎をつきとめることだ。この解決の近道は、目下行方不明の怪人丸木を逮捕することにあると思う」 大江山課長は、重大決意のほど....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
い切った、安からぬ胸の波動で、なお且つ飜々とふるいながら、衝と飛退くように、滝の下行く桟道の橋に退いた。 石の反橋である。巌と石の、いずれにも累れる牡丹の花の....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
ね。ひるがえって犯罪に対する教会そのものの見解を考えてみますに、はたして教会は目下行なわれているようなほとんど異教的方法を廃して、社会保全のために行なわれている....
「峠」という字」より 著者:中里介山
である、嶺の字義に関しては「和漢三才図会」に次の如く出ている。 按嶺山坂上登登下行之界也、与峯不同、峯如鋒尖処、嶺如領腹背之界也、如高山峯一、而嶺不一。 ....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
上には、その輪廓なりに、気洞の円柱が出来てしまう。すると、それには対流の関係で、下行する気流が起る道理だから、当然頭上の金雀枝の花弁はあたりに散らばらず、その気....
新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
る迷信や、右党若しくは左党の狂信に惑わされない民衆を。自分の主人たる、そして、目下行われつつある闘争の勝利者たる民衆を。ファウストは云った。 「始めに行為あり」....
酒渇記」より 著者:佐藤垢石
ったものだ。 奈良般若寺の古牒によると、慶長七年三月十三日の買い入れで、厨事以下行米三石六斗の代価七貫百三十二文、上酒一斗二百十八文、下酒二斗三升で二百十七文....
自殺か他殺か」より 著者:小酒井不木
は瀬木福松という一人きりの甥があって、老人の財産を相続することになっているが、目下行方が不明であるから、その筋ではその捜索に従事している。もし、本人または本人の....
式部小路」より 著者:泉鏡花
がまたチイと鳴いて、ひッそりと、小さな羽を休めた形で、飛ぶ影のさした時であった。下行く水の、はじめは単に水上の、白菊か、黄菊か、あらず、この美しき姿を、人目の繁....
向嶋」より 著者:永井荷風
いう一篇を見るに、 「一、塵いまだたたず、土なほ湿りたる暁方《あけがた》、花の下行く風の襟元《えりもと》に冷やかなる頃のそぞろあるき。 一、夜ややふけて、よ....