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「下道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

下道の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
り》の上に靴《くつ》の音を立てながら、夕闇《ゆうやみ》の催した杉森《すぎもり》の下道のほうへと消えて行った。 見送りに立たなかった倉地が座敷のほうでひとり言の....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
時々、大きな岩石でも抛り出したような物音が、地響とともに聞えて来、その度毎に、地下道の壁がビリビリと鳴りわたった。 このような大仕掛けの地下室というよりは、寧....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
土木工事の小屋にしては今どきたいしたぜいたくなもの、といぶかっていると、これは地下道を掘っているのだった。ゲリラ戦用の地下道で、麻布一番から霞町へ抜ける長いもの....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
の階段を下へ降りていった。 下には十坪ほどの秘密室があった。この外にも倉庫や地下道や抜け穴などがあった。目賀野自慢のものであった。 「さあ、鞄をここへ載せて…....
怪星ガン」より 著者:海野十三
、三根夫がいままでに見たことのないところへ、案内してくれというものだから、まず地下道へはいっていった。 これまでテッド博士をはじめ、地球人間はこの地下道へはま....
海底都市」より 著者:海野十三
へ走りだしたと思ったら、敷石《しきいし》のゆかが傾《かたむ》き出してその上から地下道へつづいている階段が見えだしたのだ。さあその階段を下りて地面の下へ入って行く....
金属人間」より 著者:海野十三
だ見つからないのです」 「それじゃあ想像にすぎない。われわれとて、もしやそんな地下道でもあるかと思ってさがしてみたが、みつからなかった」 「わたしは、もっともっ....
恐竜島」より 著者:海野十三
たちがにげだしたら、恐竜はひょいと洞窟の底を蹴《け》って崖のうえにとびあがり、地下道を追いかければ、わけなく人間どもをとりおさえることができるのであった。 が....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
遣る事さ。ものなりのいいように、生れ生れ茄子のまじないだよ。」 「でも、畑のまた下道には、古い穀倉があるし、狐か、狸か。」 「そんな事は決してない。考えているう....
今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
りで登った八メートルばかりの縦井戸を下に滑りおちてしまった。でも幸いに、そこで地下道が水平に折れ曲っていたからそれ以上墜落しないですんだ。もう愚痴はよそう。そし....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
集合場所は、郊外Z九号の飛行場であった。シャルンスト会堂の前から入りこんでいる地下道を下っていくと、今いったZ九号飛行場に出る。もちろんこれは地下飛行場である。....
火星兵団」より 著者:海野十三
新田先生は、好奇心にかられながら博士のあとを追った。 しばらく行くと、急に地下道がひろびろとして、りっぱな廊下や階段があらわれたのには、先生はびっくりした。....
怪塔王」より 著者:海野十三
たる一発の爆音とともにこわされてしまいました。 大尉と一彦は、だいぶはなれた地下道のかげに、じっと息をころして、その爆破をまっていたのです。 「さあ、もうこん....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
て行く。 九 「……太夫様……太夫様。」 偶と紫玉は、宵闇の森の下道で真暗な大樹巨木の梢を仰いだ。……思い掛けず空から呼掛けたように聞えたのであ....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
お待ち、ちょうどあすこだ、」と判事は胸を斜めに振返って、欄干に肱を懸けると、滝の下道が三ツばかり畝って葉の蔭に入る一叢の藪を指した。 「あの藪を出て、少し行った....