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下関
「下関〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下関の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
売る船、菓子を売る船、うろうろと漕ぎまわる。石炭をつむ女の手拭が白い。 対岸の
下関はもう暮れた。寿永のみささぎはどの辺であろう。 なにを呼ぶか、人の声が水に....
「山の湯雑記」より 著者:折口信夫
一軒、山の流れの行きどまりになったところの両側に跨って建って居る家に休んで、越後
下関駅発の汽車の時間を待ち合せた。規模は小さいが、川の砂を掘り窪めて、村の子ども....
「青春論」より 著者:坂口安吾
朝舟で船島へ送られる筈であったが、彼自身の考えがあって、ひそかに行方をくらまし、
下関の廻船問屋小林太郎左衛門の家へ泊った。 翌日になって、もう小次郎が船島へつ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
奥州ではフグを食う習慣は殆どない。しかしフグがとれないかというと大マチガイで、
下関や福岡あたりの海よりも、三陸の海の方が無限にフグがとれるほどだ。もっとも外の....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
にならないということになったのは、まことに残念でなりません。 朝鮮からの帰途、
下関に上陸、それから九州を一巡して帰京しましたが、その間三週間ほど留守にした次第....
「犬神娘」より 著者:国枝史郎
ました。 さてわたしたちを乗せた小倉船は、八昼夜を海上についやしまして、事なく
下関へ着きましたので、とりあえず薩摩の定宿の、三浦屋というのへ投じました。十月一....
「深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
ず、三等列車に乗込んでいたのであった。 鉄道がまだ国有にならない時代で、神戸―
下関間は山陽鉄道会社の経営に属していた。この鉄道は乗客の待遇に最も注意を払ってい....
「壇ノ浦の鬼火」より 著者:下村千秋
、それではこまるというので、みんなよって相談をして、壇ノ浦の近くの赤間ガ関(今の
下関)に安徳天皇のみささぎと平家一門の墓をつくりました。それからそのそばに、あみ....
「海豚と河豚」より 著者:佐藤垢石
理屋が増えた。そのうち一流の河豚料理屋というのは一両年前まで、手前どもでは本場の
下関から材料を取り寄せています。と駄法螺を吹いたものだが、今日ではそんな言葉に騙....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
か。私たちには未来のことは少しもわかりません。けれど翌日妹とともに広島を出発して
下関に向かう汽車のなかで「また会う日まで」の讚美歌を唱った時には、私の心は彼女を....
「河豚食わぬ非常識」より 著者:北大路魯山人
んら危惧なくして、口福を満たされることは前申すとおりだ。しかも、このごろのように
下関から飛行機そのほかで自由に取り寄せられ、あるいは
下関そのままのふぐ料理屋が東....
「河豚は毒魚か」より 著者:北大路魯山人
いうふぐにも、もちろん美味い不味いがいろいろあるが、私のいっているのは、いわゆる
下関のふぐの上等品のことである。いやふぐそのものである。 ふぐ汁や鯛もあるのに無....
「料理メモ」より 著者:北大路魯山人
味い。 *ふぐの美味さはすっぽんなどの比でなく、いかなる美食も比べられない。 *
下関のふぐには危険なし。 *ふぐには酒、煙草のような一種の止められない普通の味以外の味がある。....
「明石鯛に優る朝鮮の鯛」より 著者:北大路魯山人
で、このすばらしいたいが、一体どこへ売られて行くのか調べてみると、出漁先沖合いに
下関方面から買い出し船がやってきて、その多くは内地へ運んで行くのだそうだ。 話....
「海にふぐ山にわらび」より 著者:北大路魯山人
ふぐではあるまいか、と言いたい。東京でこそほとんどふぐを食う機会がないが、徳島、
下関、出雲あたりに住んで、冬から早春の候にかけて、毎日のように、ふぐを食うことの....