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「不世出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不世出の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
、戦術上の変化を達観して、その直感力により新しい戦略を発見し、果敢に運用したのが不世出の軍略家ナポレオンであります。即ちナポレオンは当時の用兵術を無視して、要点....
蠅男」より 著者:海野十三
に自ら記しているが、それはこの蠅男の修理された脳力は、あまりにも超人的であって、不世出の大天才と折紙をつけられた鴨下ドクトルの脳力さえ、蠅男の脳力の前には太陽の....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
次頁の図を参考としつつお読み願いたい。) 推理の深さと超人的な想像力によって、不世出の名を唱われた前捜査局長、現在では全国屈指の刑事弁護士である法水麟太郎は、....
運命」より 著者:幸田露伴
よび諸王に教授せしめらる。起居注の魏観字は※、七国反漢の古を今にして窘まんとは。不世出の英雄|朱元璋も、命といい数というものゝ前には、たゞ是一片の落葉秋風に舞う....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
翁の像を作り、蕪文を列ねて翁の伝を物し、翁の聖徳を涜す。ただこの高齢、高徳の士、不世出の国粋芸術家梅津只圓翁の真骨頂を世に伝えたい微衷に他ならない事を御諒恕賜わ....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
自身が嘘ではないことを誰が疑い得よう。太郎がお花を絶世の美人と思い、お花が太郎を不世出の英雄と考えたという事実自身は、間違いではないだろう、とそう彼等は云い出す....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
々《しみじみ》と体験したもの山楽の如きはあるまい。山楽がちょうど四十歳前後の時に不世出の英雄であり、自分を絵に導いてくれた唯一の知己恩人である秀吉に死なれて、そ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
おこなわれていたのです。 試みに徳川の初世の歴史を見てごらんなさい。徳川家康が不世出の英雄とはいいながら、豊臣以来の御《ぎょ》し難き人物を縦横自在に処理し、内....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
くせイヤに性質《たち》の悪い勢力を作ってしまいました。今でも、あのゴマカシ者を、不世出の偉人かの如く信ずる者があるから、滑稽ではありませんか」 茂太郎とても、....
青春論」より 著者:坂口安吾
らである。テレ隠しに笑うような、そんなところが全然ないのだ。 将棋の木村名人は不世出の名人と言われ、生きながらにしてこういう評価を持つことは凡そあらゆる芸界に....
生前身後の事」より 著者:中里介山
るが、これは歴史的価値に於て前の人達とは大分に遜色があるようだ。 日本に於ては不世出の聖主明治大帝には蔭ながらにも親しく御俤を仰いだことの一度もないのは明治生....
戦後新人論」より 著者:坂口安吾
と、一塁が川上でも西沢でも飯田でもなく、死んだ中河になっている。そして中河こそは不世出の一塁手で、生れながらのプロ野球人だなどと絶讃しているのである。 しかし....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
た空飛ぶ大きな機械である。十三世紀の伊太利亜にレオナルド・ダ・ビンチと名を呼んだ不世出の画伯が現われた。すなわち飛行機を作ろうと一生涯苦労された。それに慣ってビ....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
が外部から襲来した事もあり内部から爆発した事もある。そういう時、日本にはきまって不世出の大人物があらわれ、其の禍を断ち、却て更に国運の向上を来さしめている。あと....
味覚の美と芸術の美」より 著者:北大路魯山人
たつもりで、これを破壊し、天成の美を活かしたつもりで、これを殺している。たまたま不世出の天才と言われる人が、わずかに自然界を直視し、天成の美を掴み得るに過ぎない....