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不了見
「不了見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不了見の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
かちえてまいりましたものでしたから、同じお上の禄《ろく》をはむ仲間どうしにそんな
不了見者はあってはならないはずでしたが、やはり人の心は一重裏をのぞくと、まことに....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
「またひねりだしやがった。とっくりと考えてみねえな。女のなかにもいかさまばくちの
不了見者はたまにいるかもしれねえが、かわいい孫を三人もひねり殺すような鬼畜生は、....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
。ああ云う人物に尊敬されるには博士になるに限るよ、一体博士になっておかんのが君の
不了見《ふりょうけん》さ、ねえ奥さん、そうでしょう」と迷亭は笑いながら細君を顧《....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
と思っただけで、イヤなおばさん、あなたの噂《うわさ》なんぞ言い出そうというような
不了見《ふりょうけん》ではございませんでしたから、どうぞごかんべんください」 「....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いていた大谷刑部は、例の崩れかかった面を燈火に向けて言った、 「これは以ての外の
不了見でござる」 「以ての外の
不了見とは?」 心さわぐ三成を、吉隆は制して言っ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
るじゃねえか、おれだってなにも兄貴をこき使って、くわえ煙草で澄ましていようという
不了見じゃねえが、一足後れたのがこっちの不運さ、そんなことを言わずに貸してもらい....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
れて世話してくれる人をば、やれ無頼漢の、しみったれの、と途方もない悪口雑言を叩く
不了見者もある。我々は貧民と同様に味噌汁と香の物を食いつつ生活しているものである....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
も小名も、みな手前の朋友のようなもんです。かならずなんとかしますから、もうこんな
不了見を起しちゃいけませんぜ。……この三日のあいだに、吉左右《きっそう》をお聞か....
「春心」より 著者:田中貢太郎
ゃっておきよ、あんな奴は、くせになるよ」 「そうはいけねえ、娘の子だから、どんな
不了見を起すかも判らねえ」 「元から
不了見だよ、あれは」 「そんなに云うものでね....