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不偏
「不偏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不偏の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「京に着ける夕」より 著者:夏目漱石
う》で一間幅の道路を中央から等分して、その等分した線の上を、綱渡りをする気分で、
不偏不党《ふへんふとう》に練《ね》って行った。穴から手を出して制服の尻でも捕まえ....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
も誇張したもの、そうした作品は風俗の変化とともに滅ぶのである。 以上のごとく、
不偏普及的な「ユーモア小説」が要求されながら生命が短く、今日のごとき動揺時代には....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
何か。高須氏によると日本精神の「構成要素」は、「生命創造主義的」なことや、「中正
不偏」なことや、「輳合調和に長ずる」ことや、「積極的に進取膨脹を旨とする」ことや....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
ないらしい。元来ブルジョア学者の学問が公平無私で「客観的」であることを以て、即ち
不偏不党の中立主義であることを以て、「科学的」だと称されているのは、世間周知の通....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
いにバクロ雑誌があった方がよろしい。「真相」は共産党に偏しているからいけないが、
不偏不党、もっぱら中正を旨とするバクロ雑誌があってくれて、大いに暴れてくれると面....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
はたいがい先生に似ておらず、非常に雑多であるが、選者としての佐藤さんも、まことに
不偏不党、目がひろい。 岸田さんときては、いつの委員会でも、みんなうまい、実に....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
の境を、よく味わってみい。わしを、庇い、且つ、月丸を、庇って、純一無類、それが、
不偏|不倚《ふき》、無一無適の意《こころ》じゃ。判るか。言葉にすれば、難かしいが....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
行い得るかを私は到底考え及び得ないのである。ゴドウィン氏が述べているような厳重に
不偏的な正義によって導かれた博愛の精神も、熱心に追及すれば、人類を欠乏と窮乏に陥....