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不公平
「不公平〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不公平の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
子と遊ぶのにも決していい子にならないからでもあった。 それにしても勝子にはあの
不公平がわからないのかな。いや、あれがわからないはずはない。むしろ勝子にとっては....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
き好きだ。私は弱いが故に後者を選ぶ外に途が残されていなかったのだ。 運命は畢竟
不公平であることがない。彼等には彼等のものを与え、私には私のものを与えてくれる。....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
てるという法もない。これはどうしても国家が育児に関する何らかの制度を設けて、この
不公平を矯めるのが当然だ。第二の社会に自分の後継者を残すのは現社会の人の責任だ。....
「寒の夜晴れ」より 著者:大阪圭吉
り、雪が積ったんですか?」 「そうですよ」 「じゃア何故、その雪は、あんな斑な、
不公平な降りかたをしたんです」 すると田部井氏は、私の肩に手をかけた。 「あな....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
後者から奪って前者との均等を行ったら、後者には智能や美貌は前者より持ち合わせない
不公平ばかりが歴然と残る。ね。これをどうします。こんな意味の事を私『種蒔くさん』....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
術家でありながら俳優は高い税を賦課せらるゝに反して美術家や文人が課税されないのは
不公平であると。日本画の先生達には大厦高楼を構えたり或は屡々豪遊したりするものも....
「恐竜島」より 著者:海野十三
、ただネリの方へ同情の視線をおくった。 「あいつらにも、救援の仕事をさせないと、
不公平だ。おれが引立ててやろう」 「まあ、待ちたまえ、モレロ君」とマルタンがとめ....
「転機」より 著者:伊藤野枝
て生れた人間ですもの。私たちが、自分の生活をできるだけよくしよう、下らない圧迫や
不公平をなるべく受けないように、と想って努力している以上は、他の人だって同じよう....
「女性の不平とよろこび」より 著者:岡本かの子
を出してはいけない、欠伸をしてはいけない、思うことを云ってはいけない。 そんな
不公平なことはありません。女だって男と同じように疲れもする、欠伸もしたい、云い度....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
。 「ある少女が、いいものをたくさんもち、ある少女が、ちっとも、もたないなんて、
不公平だと思うわ。」と、小さいエミイは、鼻をならしながらいいました。 「でもね、....
「明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
十八年頃から禁止された。矢場や銘酒屋を許可しながら、湯屋の二階だけを禁止するのは
不公平だという議論もあったが、湯屋が本業である以上、副業の二階を禁じられても公然....
「火夫」より 著者:カフカフランツ
彼はただなぐさみのために手紙|秤を何度も手で押えつけていた。――シューバルさんは
不公平です! シューバルさんは外国人にえこひいきします! シューバルさんは火夫た....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
に、たとえ私の彼に対する友情が過剰であろうとも、彼を見る私の判断力にはいささかの
不公平もございません。なぜなら彼を私同様知る人は、誰の判断も私と同じようにならざ....
「反キリスト教運動」より 著者:小川未明
いなかったならば、彼等は賃金制度によって人間が奴隷化され、自由競争によって不平等
不公平を来たしたこの階級を、むしろ当然のことのように見なし、他を虐げて怪しまない....
「あらしの前の木と鳥の会話」より 著者:小川未明
ててやっているのに、私たちの病院というようなものを、まだ建てていない。こうした大
不公平は、ここに挙げ尽くされないほどある。これに対して、あなたがた同様、私たちが....