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不可欠
「不可欠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不可欠の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「党生活者」より 著者:小林多喜二
ことが出来る。だから私は自分の犠牲も、この幾百万という大きな犠牲を解放するための
不可欠な犠牲であると考えている。 だが、笠原にはそのことが矢張り身に沁《し》み....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
に發展するであろう。戰爭準備を必要とする國家においては、國家權力による經濟統制が
不可欠である。しかし日本は既に戰爭準備の必要から完全に解放された。組合國家こそ、....
「イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
従うのでもない――論理的であることが出来るのである。処でそうであるならば、信念の
不可欠の条件と云うことが出来る情意内容も、何故元来そのまま論理的である場合があっ....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
大衆にとって希望に充ちた合言葉になっている。だがいずれにしても夫が成立するための
不可欠な条件が、まず第一に労働運動自身に於ける戦線統一、或いは少なくともその共同....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
、叢文閣出版の比較的少数の哲学翻訳書等が挙げられる。――科学界から根本に於いては
不可欠なものとして待望されている唯物論の研究が、こうした不利な条件の下におかれて....
「娯楽論」より 著者:戸坂潤
う、娯楽は之に反して決してそれ自身目的ではない、何かの手段に過ぎない。ただ実際に
不可欠な手段であろうと思われるのである。 娯楽は或る意味で、消極的な弁解的な特....
「外来語所感」より 著者:九鬼周造
。 我々は西洋文明からも大いに学ぶべきところがあり、従っていくぶんかの外来語を
不可欠的悪として見逃がすだけの雅量をもっていなければならない。しかしこれも程度の....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
両者の間に関係があった為めというよりも、寧ろ永遠不滅の適合性が、両者の霊的教育に
不可欠の要素として役立つからである。斯うした場合には勿論地上の夫婦関係は永遠に続....
「科学的精神とは何か」より 著者:戸坂潤
の場合には公式としての引用であった。公式としての引用は勿論科学的に有益なもので又
不可欠のものだが、夫が非科学的引用に終る二つの危険がある、というのだ。というのは....
「最近日本の科学論」より 著者:戸坂潤
い。特に社会科学乃至歴史科学に就いての科学論的反省は、叙述そのものにとっての日常
不可欠な要点をなすので、夙くから注目されている(愚管抄の昔からあるにはあるのだ)....
「カントと現代の科学」より 著者:戸坂潤
数学的な概念に対してのみ可能であるような形式上厳密な妥当性をもはやあらゆる経験の
不可欠の特徴であると云うことは出来ないであろう。ある点でかの最高の厳密さを欠いた....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
が出来ない。 しかし私はそれではどうも腑に落ちない故に、普通にはそうした資格を
不可欠と考えられている政治の領野に於てさえも、新しい純真な理想主義の政治と、政治....
「もう軍備はいらない」より 著者:坂口安吾
良識によってそれを避けることもできるし、非常米のように軍隊をたくわえておく必要が
不可欠のものでは決してない。 * 自分が国防のない国へ攻めこん....
「法学とは何か」より 著者:末弘厳太郎
「官僚制」的中央集権によって広い地域にわたって持続的に治安を確立し、大規模生産に
不可欠な市場を形成すること、近代国家が種々の経済秩序(例えば商法・統一的貨幣制度....
「啓蒙の現代的意味と役割とについて」より 著者:戸坂潤
教え込むことだ)と対抗するためである。夫は民衆の真の利益を自覚に齎すための一つの
不可欠の手段のことなのである。そして今日一切の社会的デマゴギーは結局に於てファッ....