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「不可知〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不可知の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ルバイヤート」より 著者:小川亮作
、創世の主は あることはみんな初発の日に書いたんだ。 (32) 宇宙の真理は不可知なのに、なあ、 そんなに心を労してなんの甲斐があるか? 身を天命にまかして....
春六題」より 著者:寺田寅彦
は上下左右に奇妙な運動をしている。それはあたかも自意識のある動物が、われわれには不可知なある感情を表わすためにもがいているようにも思われ、あるいはまた充実した生....
科学論」より 著者:戸坂潤
離されたものではあり得ない。物そのものが現象として現われる」のだ。物自体に対する不可知論は、この観念と現象の観念とを機械的に隔離する形而上学(ヘーゲルが使い始め....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ある。 唯物弁証法によれば、認識の対象たり得ないような存在はない、形而上学的・不可知論的・物自体なるものはない。ここでは認識論的なのである。第一に弁証法的なる....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
外に出られないのは当然だろう。 物質――物の本質・物自体・――は認識され得ない不可知論的概念ではあり得ない筈だ。なぜならその認識可能性は、何よりも初めに、吾々....
辞典」より 著者:戸坂潤
を、絶対的なるものの代りに相対的なるものを強調し、従って或る意味に於ては唯心論と不可知論とを許容するかのように見える。夫にも拘らず其核心は全くマルクス主義的な唯....
社会時評」より 著者:戸坂潤
五事件の「発表」のおかげで、吾々は五・一五事件が益々判らなくなって来た。懐疑論や不可知論が昂進して来ると、一種の妖怪談になってくる。お互い様に薄気味悪くなるので....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
なる宗教を鼓吹し、より純なる神の観念を伝えることである。要するにわれ等は、飽まで不可知不可知とし、苟且にも憶測を以て知識にかえたり、人間的妄想を以て、絶対神を....
学生と生活」より 著者:倉田百三
八 最後の立場――運命的恋愛 しかしこうした希望はすべて運命という不可知な、厳かなものを抜きにして、人間的規準をもって、きわめて一般的な常識的な、....
金の十字架の呪い」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
時パーネルの幽霊につかれたということをわしに話して見なされ、わしはそれについては不可知論者じゃ。しかしグラドストンが最初に、ビクトリア女王にお目通りをした時に、....
地上」より 著者:島田清次郎
すのね」とお光は悠久なある力に触れたような気がしきりにした。そして、永遠であり、不可知であり、一切の悦び、一切の悲しみの泉である生命の未来を仰ぎみるのであった。....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
ることはできなかった。それはスペンサーの進化哲学を見ても、劈頭《へきとう》第一に不可知的を説いているということを考えて、スペンサーでさえもけっして徹底的な唯物主....
迷信解」より 著者:井上円了
無限なるを知らば、人知以外の事物ありて存することが分かる。すなわちその体たるや、不可知的不可思議と申すものじゃ。かかる不可思議を名づけて真怪とするときは、世界に....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ので、その坐禅の有様を形容して龍宮に入ったというのか、あるいはまたその外に宗教上不可知的の真理があって坐禅の上であるいは他の世界の仏典を得て来たのか、これは未定....
常に自然は語る」より 著者:小川未明
して、吾人のはかり知ることを許さないのが雲である。 神出鬼没の雲の動作程、美と不可知の力を蔵するものは他にあるまい。しかし、たゞ、それは、自然の意志の反映なの....