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不同意
「不同意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不同意の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
。
十一
おとらと青柳との間に成立っていたお島と青柳の弟との縁談が、養父の
不同意によって、立消えになった頃には、おとらも段々青柳から遠ざかっていた。一つは....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
いことがわかる。私は山陽のほかのことは知りませぬ。かの人の私行については二つ三つ
不同意なところがあります。彼の国体論や兵制論については
不同意であります。しかしな....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た。主人が突然の隠居に対して、金兵衛はあくまでも反対であった。女房のお藤もやはり
不同意で、たとい隠居するにしても、娘に相当の婿をとって初孫の顔でも見た上でなけれ....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
ろと言うのはちっとひどいでしょう」 「それでは佐介、きさまもとよを斎藤へやるのは
不同意か」 「
不同意ではありませんけれど、そんなに厭だと言うならと思うんです。お....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
そ私達は、その伴侶を焼き捨てて欲しいと御願いするのです」
ところが、法水はさも
不同意を仄めかすように、莨の紅い尖端を瞶めていて答えなかった。が、側にいる検事と....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
政論に前駆をなしたるがごときものは大隈参議の退職なり。この政事家はさきに征韓論に
不同意なりし人なり、多分かの民選議院建白にも
不同意なりし人なり、大久保参議の時代....
「爛」より 著者:徳田秋声
三越へ行ったとき註文されたのは、それから間もない十月の末であった。お今が同意とも
不同意とも、はっきり言いきらないうちに、話が自然に固められて行った。 お今はど....
「謀叛論(草稿)」より 著者:徳冨蘆花
ができぬ。自ら犠牲となるとも、他を犠牲にはしたくない。しかしながら大逆罪の企に万
不同意であると同時に、その企の失敗を喜ぶと同時に、彼ら十二名も殺したくはなかった....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
た。それは碧梧桐虚子両氏が若い元気で重もに鼓吹したのである。私は老人だけにそれが
不同意で子規氏にも話したが、氏は若い者には何でもかでも勝手にやらして置くがよいと....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
あ旦那がりっぱな方だというのと同じくらい本当のことを申せばですな、実は私はそれに
不同意なんです。あの児がいないと物足りませんでね。ごく小さい時分から育てましたん....
「鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
十歩百歩でも、それを知りつつ黙っているのはいよいよ上をあざむくことになる。貴公が
不同意というならば、拙者ひとりで申立てる。」 そう言われると、大原ももう躊躇し....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ならない」このようにお菊へ注意するからであった。お菊は父を愛していた。愛する父の
不同意を排して、恋しい男の左内の方へ、走って行くことは本意でなかった。
黙って....
「田舎医師の子」より 著者:相馬泰三
度となくその言葉を自分の心の中で繰り返してみた。そのたびごとに彼女はそれに少しも
不同意を持ち得なかった。それにもかかわらず、例の測り難き欝憂と退屈とは依然として....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
しました。その時、しづは男女の交りの経験はないようでした。また交りを結ぶに当って
不同意を示したことはありませんでした。私はいままでに異性と関係したことはございま....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
ござりまする。」と、侍従はひと膝乗り出して、いよいよ声を低めた。「これには若殿御
不同意とか申すことで、御家来衆も板挾み、どちらの御下知に従うてよいやら案じ迷うて....