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不定
「不定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不定の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
なお明日は健康のいかんを問わず発足して帰省いたすべき用事これあり滞在日数のほども
不定に候えば今後の稽古もいつにあいなるべきやこれまた
不定と思召さるべく候ついては....
「筧の話」より 著者:梶井基次郎
かも》し出す魅惑はそれにどこか似通っていた。 すばしこく枝移りする小鳥のような
不定さは私をいらだたせた。蜃気楼《しんきろう》のようなはかなさは私を切なくした。....
「鮨」より 著者:岡本かの子
ついたのを機に職業も捨てた。それから後は、茲のアパート、あちらの貸家と、彼の一所
不定の生活が始まった。 今のはなしのうちの子供、それから大きくなって息子と呼ん....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るだろうが、津の国屋の実子のお清さんがぶらぶら病いで死んでしまった。そりゃあ老少
不定で寿命ずくなら仕方もねえわけだが、その死んだのが丁度十七の年で、先のお安とい....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
進化という概念について次のように言っている。すなわち『進化とは非均等から均等へ、
不定から決定へ、無秩序から秩序への変化である』というのである。もっともこの意見は....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
へ、それが問屋場の者でないと聞いたので、いよ/\その疑いが深くなりました。一所|
不定の雲助め、往来の旅人を苦しめる雲助め、おそらく何かの弱味を見つけておれを強請....
「地軸作戦」より 著者:海野十三
ネルスキーは、廊下を飛ぶように駈けて、早速宰相室へいった。それは、今シベリアに
不定期の春が来たことを告げて、香港会談における彼の功績を宰相に認識せしめんがため....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
― 『そなたも若いのに歿なって、まことに気の毒なことであるが、世の中はすべて老少
不定、寿命ばかりは何んとも致方がない。これから先きはこの祖父も神さまのお手伝とし....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
を以て満足するとしょう。 諸子はわれ等の主張が、既成宗教の教条に比して、遥かに
不定形、遥かに不透明であると思うであろう。が、われ等は、決して彼等の顰に倣って実....
「水の女」より 著者:折口信夫
ている。だから、七――古くは八処女の八も――が、正確に七の数詞と定まるまでには、
不定多数を言い、次には、多数詞と序数詞との二用語例を生じ、ついに、常の数詞と定ま....
「指輪一つ」より 著者:岡本綺堂
と、それから薬をもらって僕に飲ませてくれたりしました。 そのころの汽車の時間は
不定でしたし、乗客も無我夢中で運ばれて行くのでしたが、午後に名古屋を出た列車が木....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
が午後はいよいよ暗くなって小雨が降り出し、晩景にはちょっと雲切がして夕日が射す。
不定な気象がそんな調子でぐずついている。 それがどうだろう。きょうは鶴見が朝早....
「光は影を」より 著者:岸田国士
九時から午後一時までの間に三十分乃至一時間、初歩英会話を主として見てやる。時間が
不定なのは、暇があつて気が向いた時というのだから、その日は、半日、その別宅で待機....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
って、一ヵ月に一円あるいは五十銭、時によると二円ももらえることがある。それはごく
不定ですが、とにかく年に十円位の収入があるです。其金をもらうために壮士坊主がその....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
鳥はいかなることを思ってか、終日船をおうようにして行く。) 三十日、曇り。晴雨
不定。暁窓はるかに帆影を望む。インド洋を風走する帆船なり。南風波を巻き、その寒さ....