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「不屈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不屈の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
その日はぐったりしていた。彼は、アメリカに籍はあるがチェコ人。精悍《せいかん》、不屈の闘志は面がまえにも溢れている。三十代に、加奈陀《キャナディアン》ロッキーの....
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
ことは差し控えるが、その条項中には、例えば一、大統領に対し忠誠なること、一、不撓不屈なること、一、酒類を欲せざること、一、喫煙せざること、一、四時間の睡眠にて健....
海底大陸」より 著者:海野十三
、もう観念した。 かれはがんらい、たいへん頭がよく、落ちつきがあり、そして不撓不屈の紳士であった。アングロ・サクソン人種の、最もよい性質を持っているかれだった....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
えているむす子の母の像を、自分は裏切り度くないものだと、しきりに念じた。 傲岸不屈の逸作も、同じようなことを感じているらしく、珍しく自分の方から、かの女の支度....
火星探険」より 著者:海野十三
立上った。そして重大発言をしたのであった。 「さて諸君。諸君の美しい協力と、不撓不屈の努力とによって、本艇の故障は遂に直ったのであるが、この先、本艇はどんな航路....
博物誌」より 著者:岸田国士
かって行く。鋤の刃のように、または盲の土竜のように、行き当りばったりに、その不撓不屈の鼻を前へ押し出す。 それでなくても漬物樽のような形をした腹を、もっと丸く....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
は全然面識もなかったが、見るところ、若い芸人には似合わない不愛嬌な、いわゆる傲岸不屈といったような人物であるらしかった。師匠の団十郎もそれがために往々|傲慢の誤....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
。表面は円転滑脱の八方美人らしく見えて、その実椿岳は容易に人に下るを好まない傲岸不屈の利かん坊であった。 作さんの家内太夫入門・東京で初めてのピヤノ弾奏者・椿岳....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
硝煙晴れた海の上に敵の無敵艦隊が撃破されてあるのを見た瞬間にイギリスが獲得した、不屈の剛気と華麗な自信と胸躍る挙国一致の感激の表現だった。その瞬間、タンバーレン....
西航日録」より 著者:井上円了
嬌にして、親しみ難き風あるも、アイルランド人は親しみやすき傾きあり。しかして堅忍不屈の気力にいたりては、アイルランド人のはるかに英人に及ばざるところなり。要する....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
に道筋を変え、美濃の檜木へ行った。彼は無言で馬翁の看護をした。馬翁は相変らず傲岸不屈な顔をして彼の介抱を受けた。しかし慧鶴が来てからぽつぽつ勢いがつき三月ほどの....
罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
全く去ってしまったような心持になった。気の利いたような、そして同時に勇往果敢な、不屈不撓なような顔附をして、冷然と美しい娘や職工共を見ている。へん。お前達の前に....
『火星兵団』の作者の言葉」より 著者:海野十三
てくるのです。そのために、わが地球は、二重の危機をひきうけることとなるのですが、不屈の精神と、優れた科学力を持った人類は、ついにこの難局を切り抜けるというのが大....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
るに従って、男性、女性を発揮して参ります。男性には剛健の肉体、鬱勃たる勇気、不撓不屈の精神、鋭敏な決裁能力などが盛り上って来ます。女性には柔軟な優しみ、惻々たる....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
るも過言ではない。終始一貫せる彼の方針、あらゆる困難を排除して目的を確保した不撓不屈の精神、これが今日のドイツの勃興に与えた力は極めて偉大である。ほとんど全欧州....