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不才
「不才〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不才の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「無惨」より 著者:黒岩涙香
ば差当り刃物を所持して居る者に目を附けると先ア云う様な具合で其目の附所は当人の才
不才と云う者君は日頃から仏国の探偵が何うだの英国の理学は斯だのと洋書を独りで読ん....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
は統御し得ず今また半途にして股肱の臣までも罷めさせられることになった、畢竟これは
不才のいたすところで、所詮自分の力で太平を保つことはおぼつかない。いさぎよく位を....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
して民友社から出版したのがこの小説不如帰である。 で、不如帰のまずいのは自分が
不才のいたすところ、それにも関せず読者の感を惹く節があるなら、それは逗子の夏の一....
「弟子」より 著者:中島敦
表情である。 九 衛《えい》の霊公は極めて意志の弱い君主である。賢と
不才とを識別し得ないほど愚かではないのだが、結局は苦い諫言《かんげん》よりも甘い....
「盈虚」より 著者:中島敦
を呼戻し、現太子と其の才を比べて見て優れた方を改めて太子に定められては如何。若し
不才だったなら、其の時は宝器だけを取上げられれば宜《よ》い訳だ。…… 其の部屋....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
を我家とし嫁は夫の家を我家とす。当然のことにして、又その家の貧富貴賤、その人の才
不才徳不徳、その身の強弱、その容貌の醜美に至るまで、篤《とく》と吟味するは都《す....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
皆さん。浅学
不才な私如き者が、皆さんから一場の講演をせよとの御求めを受けましたのは、実に私の....
「慶応義塾新議」より 著者:福沢諭吉
してこの間に成学《せいがく》するというにはあらず。もちろん人々《にんにん》の才・
不才もあれども、おおよそこれまで中等の人物を経験したるところを記せしものなり。独....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
徳義を脩《おさ》めて家内に恥ずることなく戸外に憚《はばか》る所なき者は、貧富・才
不才に論なく、その身の重きを知って自ら信ぜざるはなし。これを君子の身の位《くらい....
「小学教育の事」より 著者:福沢諭吉
をつけて、生涯の宝物となすべきこと、余輩の持論なり。ゆえに人民の貧富、生徒の才・
不才に応じて、国中の学校も二種に分れざるをえず。すなわち一は普通の人民に日用の事....
「三国志」より 著者:吉川英治
い面に眸をあつめた。 「なくてどうしましょう!」 毅然として彼は眉をあげ、 「
不才ながら小生におまかしあれば、董卓が首を斬って、洛陽の門に梟けてごらんに入れん....
「三国志」より 著者:吉川英治
った。 「何を」と、袁紹も、馬を躍らせて来て、共に盤河橋を踏まえ、 「韓馥は、身
不才なればとて、この袁紹に、国を譲って、閑地へ後退いたしたのだ。――破廉恥とは、....
「三国志」より 著者:吉川英治
ませている――が彼はすぐその非を知った。 「わしは将だ。彼は部下。将器たるわしの
不才が招いた過ちだ」 さしずめ玄徳は、落ちてゆく道を求めなければならない。 ....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
きは」 「もちろんこの政職も、断じて、織田家を離れるようなことはせぬ」 「万一、
不才のため、この官兵衛の力でも、村重どのを、思い直させることができなかった場合は....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
下されました初めに於いて、不肖ながら、越前は、今日の覚悟をきめておりました。――
不才、無学な身にはございますが、無刑録なる書物のうちにも、荀卿の語として、 凡ソ....