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「不払〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不払の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
自叙伝」より 著者:大杉栄
保子を四谷の家に一人置いて、最初は番町のある下宿屋の二階に、そしてそこを下宿料の不払で逐い出されてからは、本郷菊坂の菊富士ホテルというやはり下宿屋に、伊藤と二人....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ついに、ある日、例の暗殺未遂事件の取調べの後、ロンドン塔から帰ってくる途上を借金不払いの廉で逮捕されてしまった。しかし、彼はただちにロバアト・セシルとエガアトン....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
なった。銃と剣を持った巡警は、案山子だ。 工場主は、(どの工場でも)僅かに賃銀不払いの戦術を持続することによって、工人達をつなぎとめていた。それが、やっとだっ....
わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
於ては完全な無名であったろう)若い作家が、二百円か三百円の原稿料の、それも半分は不払いの不便を忍んで、食うものも食わずに家を建てた。真鍋君は、一時はまったく栄養....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
して東山道軍の先駆でないと言ってある。中には、通行の途次金穀をむさぼり、人馬賃銭不払いのものも少なからぬ趣であるが、右は名を官軍にかりるものの所業であって、いか....
飢餓地帯を歩く」より 著者:下村千秋
もろこしの穂などが繩にしばられ、幾重にも釣り下げられてあった。 家の中は、料金不払いで電燈も消されたとかで、炉の焚火で僅かに照らしている。炉端の一方には真黒な....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
もそうした影響が現われた。 第一に大工や左官、その他の職人なぞいう労働者の賃金不払問題が盛に流れ込み始めた。 震災直後の節季まではこんな現象は見られなかった....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
無理はどこかへ現れなくてはならない。すなわち問屋の払いを踏み倒すか、雇人の給料を不払いにするか、家賃を滞らすか、いずれにしても不始末は免れないのだ。それゆえ実際....
クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
「それより一文も欠けず、それだけお願いしたいので。もっとも、それには今まで何度も不払いになっている分が含まれているんですがね。で、その御面倒を願われましょうか。....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
。農村の小学校の先生達も俸給全額を道府県から貰うことになるから、まず今迄のような不払いの心配はなくなる。 こう云っても、農民の一等困っている点は税金よりも他に....
海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
な利害を感ずるはずの船主は、今その宅で雪見酒を飲んでいるのであろう。その二十人の不払い労働から、蓄《た》めて経営している会社の株のことを、電報がはいるとすぐに気....
一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
、何々会が製本屋に幾万円の借りがあるなど、其聴いただけを合計しても約四百万円位の不払額になる、これが不景気助長の金融逼塞を甚だしからしめて居るに違いない、厄介至....
一九三二年の春」より 著者:宮本百合子
工さんたちをつれて村へかえった時、帳面と合わせて親に渡す。ですから、実質的な賃銀不払いが雑作なく出来るんです。その時になって見るまでわからないし、いよいよ不払い....
婦人と文学の話」より 著者:宮本百合子
て十分日本のプロレタリア文学の中に描きつくされているだろうか? 工場閉鎖、賃銀不払、労働強化、三百万の失業と農業恐慌――資本家地主は遂に満蒙で帝国主義侵略戦争....
モスクワ印象記」より 著者:宮本百合子
ことは不可能になった。彼の子を一人持った女が千三百ルーブリの扶助料《アリメント》不払いに対してミハイル・ゲオルクヴィッチを訴え、法廷はタシケントの家を差押えた。....