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不払い
「不払い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不払いの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
な利害を感ずるはずの船主は、今その宅で雪見酒を飲んでいるのであろう。その二十人の
不払い労働から、蓄《た》めて経営している会社の株のことを、電報がはいるとすぐに気....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
なった。銃と剣を持った巡警は、案山子だ。 工場主は、(どの工場でも)僅かに賃銀
不払いの戦術を持続することによって、工人達をつなぎとめていた。それが、やっとだっ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
して東山道軍の先駆でないと言ってある。中には、通行の途次金穀をむさぼり、人馬賃銭
不払いのものも少なからぬ趣であるが、右は名を官軍にかりるものの所業であって、いか....
「一九三二年の春」より 著者:宮本百合子
工さんたちをつれて村へかえった時、帳面と合わせて親に渡す。ですから、実質的な賃銀
不払いが雑作なく出来るんです。その時になって見るまでわからないし、いよいよ
不払い....
「モスクワ印象記」より 著者:宮本百合子
ことは不可能になった。彼の子を一人持った女が千三百ルーブリの扶助料《アリメント》
不払いに対してミハイル・ゲオルクヴィッチを訴え、法廷はタシケントの家を差押えた。....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
。農村の小学校の先生達も俸給全額を道府県から貰うことになるから、まず今迄のような
不払いの心配はなくなる。 こう云っても、農民の一等困っている点は税金よりも他に....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
「それより一文も欠けず、それだけお願いしたいので。もっとも、それには今まで何度も
不払いになっている分が含まれているんですがね。で、その御面倒を願われましょうか。....
「わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
於ては完全な無名であったろう)若い作家が、二百円か三百円の原稿料の、それも半分は
不払いの不便を忍んで、食うものも食わずに家を建てた。真鍋君は、一時はまったく栄養....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
無理はどこかへ現れなくてはならない。すなわち問屋の払いを踏み倒すか、雇人の給料を
不払いにするか、家賃を滞らすか、いずれにしても不始末は免れないのだ。それゆえ実際....
「飢餓地帯を歩く」より 著者:下村千秋
もろこしの穂などが繩にしばられ、幾重にも釣り下げられてあった。 家の中は、料金
不払いで電燈も消されたとかで、炉の焚火で僅かに照らしている。炉端の一方には真黒な....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ついに、ある日、例の暗殺未遂事件の取調べの後、ロンドン塔から帰ってくる途上を借金
不払いの廉で逮捕されてしまった。しかし、彼はただちにロバアト・セシルとエガアトン....