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不渡
「不渡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不渡の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
に至るまで一つの組合さえ持たなかったのである。愚かな彼らは「芸術家」という一枚の
不渡手形を、後生大事とおしいただいて、三十何時間労働というような、他に例のない肉....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
けられた碌に役にもたたない兵器に懲りた経験を思い出し、また重慶で、しばしば嘗めた
不渡手形的援醤宣言の苦が苦がしさを想い出し、すべて手硬い一方で押そうとするのであ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
ある。それはその午後、思いがけない結果が訪れ、あたら動坂三郎をして、その捨台辞を
不渡りにさせちまった。僕はそのことを、役所へ遅く出て知った。それは同僚の一人が、....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
にまでつゞいていた。途中でどっかへまぎれこんでしまった者もあると云う。 月給の
不渡りと、食糧の欠乏と、張宗昌の無理強いの戦闘に、却って戦意を失ってしまった。彼....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
い」 男は三万円の小切手をとりだしてみせた。私は小切手のことは皆目知らないが、
不渡りかどうか、交番で鑑定のつく品物ではなさそうだ。しかし伊達男は苦味走った笑み....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
め、ついに家財道具まで運び去り家族も疎開させたそうだ。こうしておいて五月ごろから
不渡手形を乱発しておいて夏の終りに当人も行方をくらましたのである。
不渡手形を....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
変化は兵庫奉行の逃亡となり、代官手代、奉行付き別隊組兵士なぞは位置の不安と給料の
不渡りから多く無頼の徒と化したことを告げた。それらの手合いは自称浪士の輩と共に市....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に入ると、実方《さねかた》中将の遺跡、道祖神の祠をたずねなければ、奥州路の手形が
不渡りになる。 かくて、田山白雲は、仙台に入る前に笠島の道祖神の祠へ参詣の道を....
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
ならぬ不経済極まる没常識の沙汰ではないか、今に其不経済運動のタタリで、約束手形の
不渡だけではすまない事になるだろう、ナモ 残本を安売して談判された出版屋 これは....