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不知案内
「不知案内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不知案内の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坑夫」より 著者:夏目漱石
らだ》が腹まで冷えてくる。坑で頭から冷えて、水で腹まで冷えて、二重に冷え切って、
不知案内《ふちあんない》の所を海鼠《なまこ》のようについて行った。すると、右の方....
「観画談」より 著者:幸田露伴
。 ト蔵海がいった。そして途端に持っていた蝙蝠傘の一端を放した。で、大噐氏は全く
不知案内の暗中の孤立者になったから、黙然として石の地蔵のように身じろぎもしないで....
「日々の映り」より 著者:宮本百合子
ある不潔な狭い空地のところで三つまたになっていた。土地に馴れない者らしく、そして
不知案内な顔つきで一寸佇んでいたひろ子は、ふっと思いついたという調子で、そこに草....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
立派な一将であるが、歌人を以て聞えた幽斎の後で、人物の誠実温厚は余り有るけれど、
不知案内の土地へ移って、気心の知り兼ねる政宗を向うへ廻して取組もうというには如何....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
へでも逃げられる、逃げて窮すれば、山の中に入る、山でいけなければ、谷へ隠れる――
不知案内の自分が、いくら追うたとて所詮《しょせん》無益である。 竜之助には、咄....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
、礼を欠く事に当る。…… 学円 その道理じゃ、むむ。 晃 鐘も鳴らせん……処で、
不知案内の村を駈廻って人を集めた、――サア、弥太兵衛の始末は着いたが、誰も承合っ....
「初恋」より 著者:矢崎嵯峨の舎
少年のころは人里離れた森へなど往くのは、とかく凄いように思うものだが、まして
不知案内の森の中で、しかも大勢で騒いでいた後、急に一人か二人になッて、道に迷いで....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
々の困難が横わっていた。路は屡々記す通りの難所である、加之も細雨ふる暗夜である。
不知案内の女が暗夜に此の難所を越えて、恙なく里へ出られるであろうか。 けれども....