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不能
「不能〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不能の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
しき眼《め》と凛々しき眼とは、無量の意を含みて相合えり。渠らは無言の数秒の間に、
不能語、不可説なる至微至妙の霊語を交えたりき。渠らが十年語りて尽くすべからざる心....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
程ノ雑草中ニ潜ミ居リシモノナリ。全身ニ毒草ノヨウナモノヲツケタルモ、……」(判読
不能) 僕「空電妨害ニ悩サル。貴局ノ送信ヲシバラク中止セヨ。―― 空中状態ヨロシ....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
しいと思うのだネ」 と暫くして貞雄は尋ねた。 「いく度云っても同じことよ。でも
不能者に、子供の出来る筈はないわ。その上にどうも妾は生れつき大きな欠陥があるよう....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
ですか」 うっかり、何処の学校を、いつ卒業したかと訊きそうになって、こんな成熟
不能の青年では、ひょっとしたら、どの学校も覚束なくはないかと懸念して、遠慮の言葉....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
精神病研究にモザンビイクへきたのであった。 といるわいるわ、女には舞踏病の静止
不能症、男には、マダガスカル特有の“Sarimbavy”や“Koro”そこへ、モ....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
なかったところを好んで登路とし、決して先人の後塵を拝せず、敢然第一線に立って在来
不能とされていたコースをつぎつぎとたどる勇敢な単独登攀者(水野氏著岩登り術)とは....
「獄中記」より 著者:大杉栄
の苦心も修養も煩悶もなく、ただちに聖人君子となれるのだ。 ある夜などは、自分が
不能者になったのかと思って少々心配し出して、わざといろんな場面を回想もしくは想像....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
今も人事不省《じんじふせい》を続けていて、何一つ出来ない」 「わしは赤見沢が真実
不能者かどうか、厳重に監視をしている。序《ついで》に、あの女も小使夫婦も見張って....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
宇宙の女王』号は謎の文句をのせた無電を放送いたしました。その文句は、 『……航行
不能におちいった、どこの故障なるや解くことをえず。艇および艇内気温異様に急上昇す....
「地球要塞」より 著者:海野十三
く意味がとれなくなってしまった。私は、舌打をせずにいられなかった。 しかし聴取
不能《ちょうしゅふのう》の時間は、わずか三十秒で終り、それから先は、またはっきり....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
やあ皆さん。乗客の一人として、ちょっと御注意いたしますが、この飛行艇はついに運転
不能となりましたよ」 命の方向舵 今まで見えなかった太刀川青年が、とつぜ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
幽明交通と環境 問『霊媒ホームの実験が、たまたまダアビイ競馬日に際会し、終に実験
不能に終ったとの事であるが、かかるお祭騒ぎは幽明交通に有害か?』 悪霊の跳躍―....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ると、家人のする朝の挨拶がさっぱり聞えて来ない。鶴見はこのときはじめて自分の聴覚
不能に気が附いたのである。 かれは久しく悩まされている体の変調子などから、いず....
「髪」より 著者:織田作之助
いた。「恋の奴」「恋の虜」などという語があるが、奴や虜になるくらいなら、まだしも
不能者になった方がましだとすら思った。が私がそう思うのと同時に、彼女の方でも私と....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
なかったなら、彼は最後まで二つの策の間に迷い抜いたあげく、いつもの癖のあの熱病的
不能者の状態に陥ってしまったであろう。 その何事かは起こった。そこにセシルの温....