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「不良〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不良の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
、――何か神を殺すのに似た愉快を与えたのにも違いなかった。彼は確かにこの点だけは不良少年に接近していた。彼の「自ら欺かざるの記」はその最後の一枚にこう言う数行を....
春の夜」より 著者:芥川竜之介
言って、……」 「ああ、そう言えばこの界隈《かいわい》には小堀《こぼり》とか云う不良少年があってね、……」 すると次の間《ま》から声をかけたのはやはり床《とこ....
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
少気になり出したのはSさんから帰って来た妻の言葉を聞いた時だった。「やっぱり消化不良ですって。先生も後《のち》ほどいらっしゃいますって」妻は子供を横抱きにしたま....
お時儀」より 著者:芥川竜之介
驚いた拍子《ひょうし》にやはり反射的にしたのかも知れない。今ごろはずいぶん保吉を不良少年と思っていそうである。一そ「しまった」と思った時に無躾《ぶしつけ》を詫《....
早春」より 著者:芥川竜之介
れない。彼は三重子に忠実だった。が、三重子は半年《はんとし》の間に少しも見知らぬ不良少女になった。彼の熱情を失ったのは全然三重子の責任である。少くとも幻滅《げん....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
どは海軍に一任し全陸軍はフランスで作戦すべきであります。英仏の感情は恐らく極めて不良となったことと考えられます。かくてドイツが南下するや、仏軍は遂に抵抗の実力な....
鷭狩」より 著者:泉鏡花
の小指を切って下さい。」 「…………」 「澄に、小指を下さいまし。」 少からず不良性を帯びたらしいまでの若者が、わなわなと震えながら、 「親が、両親があるんだ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
愚にあらずんば正に冒涜である。われわれの側から観れば、かの堕落せる酔漢の類こそ、不良霊媒以上の精神異常者である。彼等が出入する不潔な場所こそは、字義通りの魔窟で....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
であるからいよいよ愉快である。 かくのごとく沈没が流行する時勢にあたつて、栄養不良の和製トーキーのみがひとり泰然自若としてろくであり得るわけはどう考えてもない....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
べの軽い戸だが、柵のように閉ざしてあった。 「前は、こうではなかったはずです……不良でも入るか知らん。」 「こちらも不良どすな、おほ、ほ。」 「怪しからん、――....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
を畠に、瓜を造っているのだろう。本懐であろう。 蛙の唄をききながら、その化けた不良性らしい彼の女等を眷属にして。…… あとでも、時々、瓜は市場に出た。が、今....
式部小路」より 著者:泉鏡花
たの)ッて聞くと、何も間い返すまでもない。 (苦しいんですよ、)といいます。 (不良いのかね。) (いらしった時から釣台でしたから、) それさえその時まで私は....
活人形」より 著者:泉鏡花
、扮装、風俗、田舎漢と見えたるが、日向眩ゆき眼色にて、上眼づかいにきょろつく様、不良ぬ輩と思われたり。 泰助|屹と眼を着けて、「お前様は何しに来たのだ。問われ....
押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
、わざと出会うように仕組んでいるのではないかと疑いはじめた。実際はその逆で、多少不良性のある秀治が、その一流の小狡さで誰にも気ずかれないようにたくみにみんなを引....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
もこの夜は万事終れりとし自殺を決心したが、露軍の損害また大きく、殊に墺軍との感情不良で共同動作適切を欠き、大王に英気を回復せしめた。 九月四日ドレスデンは陥落....