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「不行儀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不行儀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ました。 ――と、はいるや同時に、ちらりと右門の目を射たものは、そこの玄関先に不行儀そのもののごとく脱ぎすてられている三足の雪駄《せった》と、それからまだ土の....
明暗」より 著者:夏目漱石
》をぐるりと廻り込んだ。見ると反対の側《がわ》にも同じ岩の破片とも云うべきものが不行儀に路傍《みちばた》を塞《ふさ》いでいた。台上《だいうえ》から飛び下りた御者....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
敷の侍達はいよ/\眉をひそめました。 いくら下屋敷だからと云って、あまりに猥な不行儀なことが重なると、打っちゃって置くわけには行かない。殊に三島の屋敷は前にも....
陳宝祠」より 著者:田中貢太郎
れは夏のことで酷く暑かった。封生はいきなり諸肌を脱いで盃を手にした。杜陽にはその不行儀が面白くなかった。 「此処はあれの室じゃないか、たとえいなくっても、あまり....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
木が奥へ帰り入る時、かなたの襖すうと開きて、色白きただし髪薄くしてしかも前歯二本不行儀に反りたる四十あまりの女入り来たりて山木のそばに座を占めたり。 「千々岩さ....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
京豆のから、あらゆる不潔物ではきだめのごとくみだれている。 かくのごとく無知で不行儀な客を相手にするのだから興行師もそれ相当に不親切をつくすことになる。 「こ....
六月」より 著者:相馬泰三
っていていかにも不愛相に感ぜられた。新聞が障子のすき間から投り込まれて、あたりに不行儀に散らばっていた。彼は、(あのちびのしれない烈しい寂寞と哀愁とが大颶風のよ....
父と子供たち」より 著者:豊島与志雄
なく皿に頭をつきこむ。時とすると、とんでもない場所にそそうをする。ところが、その不行儀を叱ることが、子供たちにはどうしても出来ない。 「可哀そうだ。」と彼等は云....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
る直覚力をそなえ、不幸のためにそれがなお鋭敏になされていたので、劇場で隣り合った不行儀な多少狂気じみたその青年のうちに、自分と同じような廉潔さと一種の男々《おお....
蛸の如きもの」より 著者:豊島与志雄
戦後、懐郷の念に禁じ難いものもあるであろう。だが、彼等が出て行ったあと、こんどは不行儀なことが始まる。 「ねえ、泡盛は酔いますねえ。泡盛は酔いの仕上げだ。」 ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
に寝泊まりをしていて、遠慮のない男で、夜になると、酒を火鉢で燗をしてのむなど甚だ不行儀で、そのくせ、必要な客との応対などは尻込みをして姿を隠すなど、なかなか奇癖....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
〆めるんだ、濡れていても構うめえ、どッこいしょ。」 七兵衛は※のような足つきで不行儀に突立つと屏風の前を一跨、直に台所へ出ると、荒縄には秋の草のみだれ咲、小雨....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
な口を開いてノベツに笑っていたが、その間夫人は沼南の肩を叩いたり膝を揺ったりして不行儀を極めているので、衆人の視線は自然と沼南夫妻に集中して高座よりは沼南夫妻の....
火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
ているが、屋根の上にはチョッキ一枚になって、シガアを燻らしている荒くれ男たちが、不行儀に、臀や脛をむき出しに、寝そべっているところを描いたのがあったが、延んびり....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
前さんよっぽどとんまだね。」 ユホヘ。ユホヘ。 ユホハイザ。ハイザ。ヘエ。 そう不行儀では困ります。 それでも始めるくるくる廻り。 右の方へ踊って行く。左の方へ....