»
不行届
「不行届〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不行届の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
の上りかかる処を、あがり口で世話方が片膝をついて、留まって、「ほんの仮舞台、諸事
不行届きでありまして。」 挨拶するのに、段を覗込んだ。その頭と、下から出かかっ....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
女は……此家の……ではおあんなさいませんのですか。） （は、私もお客ですよ。――
不行届きでございますから、事に因りますと、お合宿を願うかも知れません、御迷惑でご....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
段の間で。次の室が二つまで着いている。あいにく宅は普請中でございますので、何かと
不行届の儀は御容赦下さいまして、まず御緩りと……と丁寧に挨拶をして立つと、そこへ....
「作画について」より 著者:上村松園
どっていた事務所の方も、私の態度があまりに強硬でしたので、あわててあらためて取締
不行届を陳謝して参りましたので、私もそれ以上追及しませんでした。 間もなく会期....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
には奇麗サッパリと譲ってやる襟度が欠けていた。奉公人にさえ勘弁出来ないで、些細な
不行届にすら請人を呼び付けてキュウキュウ談じつけなければ腹の虫が慰なかったのだか....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
二人分お父様のお世話をするんだと私には申しておられますが、それだけに総領の一雄の
不行届きが目に立ってね、六日も、七日も、まあ、どこをうろついていることでしょうか....
「三狂人」より 著者:大阪圭吉
狭い垣の中で毎日それぞれの営みにせっせと励んでいたのだが、それでもだんだん看護が
不行届になったり食事の質が落ちて来たりすると、陽気は陽気ながらも一抹の暗影が気力....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
んの御会釈《ごえしゃく》に及びましょう。おんもてなしはわたくしどもの役目、何事も
不行届きで申し訳がござりませぬ。この頃の春の日の暮るるにはまだ間《ひま》もござり....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
打ち明けていろいろの内輪話をしてくれた。今となっては仕方がない。それもおれが監督
不行届きからで、お前たちにも面目ないと五郎三郎はしみじみと言った。しかし本人の性....
「編輯雑感」より 著者:喜田貞吉
次発表したいと思っている。 最後にお断りしたいのは、本誌の発行の遅延と、編纂の
不行届きとの点である。特に収録中の各編が、繁簡宜しきをえず、前後重複するところの....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
んな動乱を醸すとは、当人ばかりの罪ではない。連なる父母も同罪である。すなわち監督
不行届きとして罪に坐さなければならないだろう。 葉之助へ一封の遺書を残し、弓之....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
頼まれることも多いのです。今居る白痴なども其の一です、成るほど白痴に対して多少は
不行届きも有り、手当の悪いと云う非難は免れぬかも知れませぬけれど、それを罪跡など....
「疵」より 著者:小林多喜二
呼びだしがきました。今度は別な警察です。私は何べんも頭をさげて、親としての監督の
不行届を平あやまりにあやまって連れてきました。二度目かに娘は「お前はまだレポータ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
とである。中橋はそれだけではおさまらず、人を介して敏司の父にかけあい、息子の監督
不行届きであると厳談に及んだという。又、ヒサの母にも厳重に指図して、今後はヒサを....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
せん、手前が仕合で、此の間も吉村さまの仁介もお羨ましがっていましたが、私のような
不行届の者を目え懸けて下さり何ともはや恐入りやす」 大「いや、然うでない、貴様ア....