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不見転
「不見転〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不見転の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
ぎた。 ただごとではない。 「醜態だね。転ぶのはまだ早いや。宵の口じゃないか。
不見転ダンサーか。誰なんだい」 ステップを踏みはずして、転んだのか――と皮肉り....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
の「宵越《よいごし》の銭《ぜに》を持たぬ」誇りとなり、更にまた「蹴《け》ころ」「
不見転《みずてん》」を卑《いや》しむ凛乎《りんこ》たる意気となったのである。「傾....
「世相」より 著者:織田作之助
いう畳屋の末娘として生れた彼女が、十四の時にもう男を知り、十八の歳で芸者、その後
不見転、娼妓、私娼、妾、仲居等転々とした挙句、被害者の石田が経営している料亭の住....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
来るので、結局原則は原則、実際は実際という事になります。親同志で勝手に取り決めた
不見転式の許嫁が幸福やら、合わせ物、離れ物式が真理やら、今の世の中ではわからない....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
で、新橋と、大阪とどっちがいいかと云えば、断然大阪がいい。東京は十二時になると、
不見転《みずてん》以外は帰ってしまうが、大阪は、時として夜が更けると、雑魚寝があ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
い来《きた》ったものであります。 心得ずに購い来ったというものの、手当り次第に
不見転《みずてん》で買って来たのではありません。 これは、確然として、支那の名....
「人間繁栄」より 著者:豊島与志雄
考えを変えないこともないからね。」 「いいえ、そんなことではありません。商売人の
不見転《みずてん》なんかに手出しをなさるよりは、はっきりこれこれときまってる方が....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
不見転観相学 桜井大路 この写真(次頁の)から観た処では、額、眉、耳と何れに....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
子の襟も、前垂も、無体平生から気に入らない、およそ粋というものを、男は掏摸、女は
不見転と心得てる、鯰坊主の青くげだ、ねえ竹永さん。 よくも、悪くも、背中に大蛇....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
いように騙されてしまうにきまっている。おれもどんな鉱山か全く知らないが、まとめて
不見転で買いとってやろうかと思っている。細君や弟の意向をきいとくように、佐々木に....