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「不規則〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不規則の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
、酔《よい》が利いて来たのか、ひょっとこの足取がだんだん怪しくなって来た。丁度、不規則な Metronome のように、お花見の手拭で頬かぶりをした頭が、何度も....
」より 著者:芥川竜之介
ぶ》い羽音《はおと》を立てながら、ぼんやり頬杖《ほおづえ》をついた陳のまわりに、不規則な円を描《えが》き始めた。………… 鎌倉《かまくら》。 陳彩《ちんさ....
或る女」より 著者:有島武郎
ゃくどころ》に探りあてると急に驚いて目を見張った。 「どうしたんです、え、ひどく不規則じゃありませんか……痛むのは頭ばかりですか」 「いゝえ、お腹《なか》も痛み....
或る女」より 著者:有島武郎
て、今働きを止めるかとあやぶむと、一時に耳にまで音が聞こえるくらい激しく動き出す不規則な心臓の動作、もやもやと火の霧で包まれたり、透明な氷の水で満たされるような....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
後になって、太陽は冬(近日期)は夏よりも早く動くということに気が付いたので、この不規則を勘定に入れるために、太陽は冬期は毎日一・〇一五九度。夏期はこれに反して毎....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
た兵力は互に巧妙に助け合うことによって、攻者は単に正面からだけでなく前後左右から不規則に不意の射撃を受ける結果、攻撃を著しく困難にします。 こうなると攻撃する....
映画と癩の問題」より 著者:伊丹万作
つって見え、顔というよりも、むしろ何か極めて薄い膜を根気よく張り重ねてこしらえた不規則な形の箱のような感じがした。 私は、ちらと見た瞬間、それらのことを感じる....
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
を堡塁のように清砂通りに沿う一線と八幡通りに沿う一線に主力を集め、おのおの三方へ不規則に蔓延している。近くの街の屋根瓦の重畳は、躍って押し寄せるように見えて、一....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
の画像見た様で、太い眉の下に上睫の一直線になった大きな眼が二つ。それに挾まれて、不規則な小亜細亜特有な鋭からぬ鼻。大きな稍々しまりのない口の周囲には、小児の産毛....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
室でやるのが、最も容易に起り易いものである……。 『最初自動書記の文字は小さくて不規則であったので、ゆるゆると気をつけて書く必要があり、肉眼で手元と、行間を注意....
カタカナニツイテ」より 著者:伊丹万作
ノ理由ハマダ自分デモハツキリワカラナイガ、オソラクヒラガナヲ構成スル線ガアマリニ不規則ナタメ、一定ノ法則ニ従ツテ様式化スルコトガ困難ナセイダロウト思ウ。ソレニイ....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
させ、隙間に塗りたくった粘土は、薄いところから段々乾燥して色が変り、小さな無数の不規則な亀裂が守宮のように裂けあがって行った。 技師も工手も監督も、一様に不気....
錦紗」より 著者:犬田卯
電柱が汀に面した片側を次第に小さくなって、そして森やまばらな木立に覆われた部落の不規則に連る地平へと消え込んで行っている。両側に植え付けられている水楊はすでに黄....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
衛の店舗は、周囲五里余の山腹の村々から、海原にうかぶ一つの白い小さい島のように、不規則に散在する田んぼの中の村々の木立を越えて美しく眺められた。棟を並べた酒倉、....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
屋に着いたのは一時半であった。 十九 山陰の窪地に水が溜っている、不規則な楕円形の、広さは一反歩もあろう、雑木林に囲まれて水の色は青い。湯島のお吉....