不規律[語句情報] »
不規律
「不規律〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不規律の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「明暗」より 著者:夏目漱石
ら任ずる彼は、海を渡る覚悟ですでにもう汽車に揺られているかも知れなかった。同時に
不規律な彼はまた出立と公言した日が来ても動かずにいないとも限らなかった。絵端書を....
「無題」より 著者:夏目漱石
のものの性質を概括《がいかつ》していうと、あなた方の方は規律で行き、私どもの方は
不規律で行く。その代り報酬は極《ごく》悪い。金持になる人、なりたい人は、規律に服....
「わが中学時代の勉強法」より 著者:寺田寅彦
こともあり、寝て読む時もある。ほとんど読書する時の態度は一定しなかった。要するに
不規律のやり方ではあるが、どうも自分の性質として、窮屈に勉強するより、楽に自分の....
「自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
、その多くの「週期のスペクトラ」のエネルギー分布の統計的形式によって、いろいろな
不規律放射像の不規則さの様式特性が定まると考えられる、言わば規則正しい像は単線ス....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
少弱輩より成り、母は児を背負う、先達猴の威容堂々と進むに打って変り、本隊の猴ども
不規律甚だしく、千鳥足で囀《さえず》り散らし何の考えもなくただただ斥候の用心深き....
「前進のために」より 著者:宮本百合子
プロレタリア文学運動を真に守ろうとする大衆諸君は、このような態度を、やはり一つの
不規律と見るであろうと思う。何故ならば、われわれの共通な敵は一つであり、それに向....
「マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
来た。ナロードニキの連中は、パン店の仕事の工合をも考えず、麦粉の代さえのこさず、
不規律に会計から金を引出して行った。デレンコフは、明るい髯をむしりながら、痛まし....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
から中学、専門学校に至るまで、学徒は動員されて工場に働いていたのであるけれども、
不規律な工場の労働と、青少年の正しい娯楽設備のない社会の実情とは、急に金を持つよ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
と、反抗は、ただ表情として現われるのみで、仕事の事務としては、いささかも、狼狽と
不規律は存していないようです。
まず、そのお銀様の筆端にのぼった最初の人の名か....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
中学校では優等な志願者の一人だと見なされていた。いかなる事柄にも容易になずまない
不規律な精神を除いては、その勉強と知力とは教師たちからこぞって賞賛されていた。し....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
一党派に対する乱暴な名前ではあるが)のうちに交じってる無政府主義であった。人々は
不規律をもって秩序の味方をしていた。国民軍の某大佐の指揮の下に勝手な召集の太鼓は....
「烏の北斗七星」より 著者:宮沢賢治
あがりました。おしまいの二隻は、いっしょに出発しました。ここらがどうも烏の軍隊の
不規律なところです。 烏の大尉は、杜のすぐ近くまで行って、左に曲がりました。 ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
河無門にひきつけられていた。そのために、かれは、中佐がどんな顔をして塾生たちの「
不規律」な敬礼をうけ、どんな歩きかたをして自分の席に戻って行ったかを観察すること....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
し、そして粗悪な食物から常に生ずる流行病に襲われ、怠惰が下層階級の間に生ぜしめる
不規律に陥って、彼らのほとんどはあらゆる絶望の恐怖の中に死亡した。計画は完全に失....
「西航日録」より 著者:井上円了
ランド人に倣わずして、英国人に倣わんことを望む。かくして、アイルランド人の惰弱、
不規律の結果は、貧民の多き一事なり。ダブリン、ベルファストのごとき市街は、英国の....