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不面目
「不面目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不面目の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「橡の花」より 著者:梶井基次郎
あったことはあなたも少しは知っていられるでしょう。 ――父の苦り切った声がその
不面目な事件の結果を宣告しました。私は急にあたりが息苦しくなりました。自分でもわ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
か」 歩兵隊の者が片端《かたはし》から髷を切られたなどと云うことは、当人たちの
不面目ばかりでなく、ひいては歩兵隊全部の面目にも関し、さらに公儀の御威光にもかか....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
だから、例えば婿が多日月給に離れるような事があっても、たちまち破綻を生ずるごとき
不面目は無い。 という円満な家庭になっているんだ。で先方の財産は望じゃないが、....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
れでも当の本人が厭だというなら、もうそれまでの話だ。断わるに不思議はない、そこに
不面目もへちまもない」 「いや薊、ただ斎藤へ断わっただけなら、決して面目ないとは....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
を離れて武田の槍先受ける勇気がないのか、汚いぞ」と呼った。汚いとあっては、武士の
不面目とばかり、滝川一益、羽柴秀吉、柵外に出たのはよかったが、苦もなく打破られて....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
助、こう云われては断わることは出来ない。未熟と申して尻込みすれば家門の恥辱、身の
不面目となる。白痴を気取ってはいられなくなった。 「不束ながらご諚なれば一矢仕る....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
の失敗に奮起して、次回には、更にりっぱな地下戦車を作り出せ。そのときこそ、今日の
不面目《ふめんぼく》がつぐなわれ、それと同時に、皇軍の機械化兵力が大きな飛躍をす....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
ならない。恋愛よりもより強く、公なるイデーによって、衝き動かされないことは男子の
不面目である。恋愛をもって終始し、恋愛に全情熱をささげつくし、よき完き恋人である....
「鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
ない。当人は身のあやまりで是非ないとしても、それから惹いて組頭の難儀、組じゅうの
不面目、世間の物笑い、これは実に大変であると大原は再び溜息をついた。 ....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
い洒落だ。かりにも観世の御曹司が、地口を語るとは不似合だな」 「それ不似合、やれ
不面目、家名にかかわる、芸の名折れ、どっちを向いてもアイタシコ。そいつがきつい嫌....
「迷信解」より 著者:井上円了
申すことじゃ。これを見物したるものは、あまりばかばかしくて、その実を人に告ぐるも
不面目と思い、出でて人に語りて曰く、「これは実におもしろき見せ物である。一度これ....
「拷問の話」より 著者:岡本綺堂
めて避けなければならない。前にもいう通り、拷問を加えるということが已に係り役人の
不面目であるのに、更に未決のうちに責め殺してしまったとあっては、いよいよ彼らの不....
「遁走」より 著者:葛西善蔵
ってきた人たちに対して僕が名義人として何と言って、皆さんへ申訳するのだ！ どんな
不面目迷惑を蒙らなければならぬか！ そんな責任は俺にはないはずだ。万事は君が社と....
「流刑地で」より 著者:カフカフランツ
つかみ、相手の視線をとらえようとしてそちらへ身体を廻し、そしてたずねた。 「この
不面目な有様にお気づきなのですか？」 だが、旅行者はだまっていた。将校はほんの....
「素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
るごとく素直でなくてはよくあるまい。勝ち必ずしも名誉とはかぎらない。負け必ずしも
不面目とはかぎらない。や、これはこれは失礼、うかうか、釈迦に説法……脱線の儀は平....