不養生[語句情報] »
不養生
「不養生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不養生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ろまん灯籠」より 著者:太宰治
さいよ。きのうは、お雑煮を食べたり、お屠蘇《とそ》を飲んだり、ちょいちょい起きて
不養生をしていましたね。無理をしては、いけません。熱のある時には、じっとして寝て....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
独り者が住んでいたが、若い職人であるから、この時節に酒も飲む、夜歩きもする、その
不養生《ふようじょう》の祟りで疫病神に見舞われた。かれは夜半《よなか》から吐瀉《....
「爛」より 著者:徳田秋声
客があったよ。あれか。」 お増は想い出したように笑い出した。 「お酒飲んだり、
不養生すると起るんだって、あれでしょう。厭だね。あなたはそんなお神さんと一緒にい....
「亮の追憶」より 著者:寺田寅彦
い。語る人も聞く人もさびしい。帰りはまたそばやで酒を飲んだ。」 心のさびしさが
不養生をさせ、その結果がさびしさを増していたのである。 四十三年一月下旬に父の....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
では死にたくない人で人殺しをするものの種が尽きない。若い時分に大酒をのんで無茶な
不養生をすれば頭やからだを痛めて年取ってから難儀することは明白でも、そうして自分....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
つかってそれからはずっとその人にやっかいになって来たが、先天的の悪い素質と後天的
不養生との総決算で次第にかんで食えるものの範囲が狭くなって来た。柔らかい牛肉も魚....
「草藪」より 著者:鷹野つぎ
。どんな物入りだって構わずに、何んでもしてやったではないか。それだのになんてまあ
不養生したもんだ。こんなに悪くなっては情けないではないか」 「………」 「お前が....
「随筆難」より 著者:寺田寅彦
随筆中の用語となると必ずしも間違いとは云われないかもしれない。紺屋の白袴、医者の
不養生ということもあるが、物理の学徒等が日常お互いに自由に話し合う場合の用語には....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ラウスをきけというのか。」 「それもいけない。君たちを破滅させるばかりだ。そんな
不養生な物を飲み込んでもちこたえるには、僕たちドイツ人みたいな胃袋をもっていなく....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ようやく上りきると、息をつくためにしばらくの時間を要した。また二人はいずれ劣らぬ
不養生家であることを、たがいに知っていた。気管支が悪かったりときどき息苦しさに襲....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
悪いそうだね」 「どうも体がよくないよ」 「若い女子ばかり傍へ引き付け、あんまり
不養生さっしゃるからだ」 「アッハハハこれは驚いた。すこし攻撃が手酷どすぎるぞ。....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
し、宿や医者への支払いは嵩む一方だし、それに、婆さんに寝込まれているのは「医者の
不養生」以上に世間にも恰好がわるい話だと、おれは随分くさってしまったが、お前とき....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
であろう。 馬琴は若い時、医を志したので多少は医者の心得もあったらしい。医者の
不養生というほどでもなかったろうが、平生頑健な上に右眼を失ってもさして不自由しな....
「かもめ」より 著者:神西清
シューズをはいてらしたら? ドールン 僕は暑いんです。 ポリーナ それが、医者の
不養生よ。頑固というものよ。職掌がら、しめっぽい空気がご自分に毒なことぐらい、百....
「四つの都」より 著者:織田作之助
は小説本ばかし読んでた」 庄平(いきなり早口に喋り出す)「いや、それだよ。医者の
不養生っていうがね、僕は子供の頃からハシカ以外の病気をした事はない、強いてほかに....