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世上
「世上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
世上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
。どうかわたしの懺悔《ざんげ》を御聞き下さい。御承知でも御座いましょうが、この頃
世上に噂の高い、阿媽港甚内《あまかわじんない》と云う盗人《ぬすびと》がございます....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
、御家の集《しゅう》にも、若殿様の秀句や名歌が、今に沢山残って居りますが、中でも
世上に評判が高かったのは、あの良秀《よしひで》が五趣生死《ごしゅしょうじ》の図を....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
《こつじき》の徒といえども、なおかつ雨露を凌《しの》ぐべき蔭《かげ》に眠らずや。
世上の例《ならい》をもってせば、この人まさに金屋に入り、瑶輿《たまのこし》に乗る....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
思う精神のほとんど無意識の間にも、いつも生き生きとして動いているということは、処
世上つねに不安に襲われつつある階級の人に多く見るべきことではあるまいか。 そり....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
芸術から生きた力を生み出す人にのみ可能である――茶の宗匠の芸術に対する貢献――処
世上に及ぼした影響――利休の最後の茶の湯 注 茶の本 ....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
陥る惧れがあるとて、ふだんは滅多にそれを使わなかった。ごく稀に彼はそれを画にも処
世上にも使った。意表に出るその働きは水際立って効を奏した。 わたくしはそれを知....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
馬鹿な奴である。 またこの三人を誰だ、と思う?……しかしこれは作者の言よりも、
世上の大なる響に聞くのが可かろう。――次いで、四日と経たないうちに、小川写真館の....
「時代色」より 著者:岡本かの子
センチメンタルな気風はセンチと呼んで唾棄軽蔑されるようになったが、
世上一般にロマンチックな気持ちには随分憧れを持ち、この傾向は追々強くなりそうであ....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
一 徳川八代の将軍|吉宗の時代(享保十四年)その落胤と名乗って源氏坊天一が出た。
世上過ってこれを大岡捌きの中に編入しているのは、素より取るに足らぬけれど、それよ....
「迷彩」より 著者:上村松園
とですが、作家として一とう困ることは、自分の作品でもないものが、自分の作品として
世上に持ち回られたり、襲蔵されたりしていることです。こんなことはあってはならない....
「妖怪学」より 著者:井上円了
術体のものにして、余がかつて『哲学会雑誌』ならびに『妖怪玄談』第一集に掲載して、
世上に示したるものなり。今、その要を摘載して説明を付すべし。まず、その使用法の大....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
然目に触れると、ちょうどその時分に国元で、その兄弟が死亡したというようなことが、
世上に間々あるところであります。 それで、私が諸君に対して妖怪の事実を御報道下....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
以がほぼ解るから、当時の広告文の見本かたがた全文を掲げる。 私店けし入軽焼の義は
世上一流|被為有御座候|通疱瘡はしか諸病症いみもの決して無御座候に付享和三|亥年....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
えども、いまだ宗教、風俗に関したる紀行を見ず。君、よろしくその洋行日記を編成して
世上に公にすべしと。余、よって懐中日記を出だしてこれを示す。友人曰く、これにて足....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
なく、諸道に通じます。そして人を感動させます。利休のたしなみのごときも、私たち処
世上の心得としてどのくらい貴重な参考になるか知れません。 利休の茶道の歌に、 ....