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世人
「世人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
世人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
と我我も創痍《そうい》を負わずに人生の競技場を出られる筈《はず》はない。
成程
世人は云うかも知れない。「前人の跡を見るが好い。あそこに君たちの手本がある」と。....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
全力を挙げて、超自然的現象の研究に従事するつもりでございます。閣下は恐らく、一般
世人と同様、私のこの計画を冷笑なさる事でしょう。しかし一警察署長の身を以て、超自....
「或る女」より 著者:有島武郎
いって取りとめた特色もない政客ではあるが、その人の名はむしろ夫人のうわさのために
世人の記憶にあざやかであった。感受力の鋭敏なそしてなんらかの意味で自分の敵に回さ....
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
のだ。そう、ある人は言うかもしれない。しかし、この場合における私の観察は多少一般
世人と異なっている。ロシアの民衆はその国の事情が、そのまま進んでいったならば、い....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
奥にはかかる態度が動くようになっている。その動き方はまだ幽《かす》かだ。それゆえ
世人一般はもとよりのこと、いちばん早くその事実に気づかねばならぬ学者思想家たち自....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
った。 紀元前六四〇―五五〇年の人、ミレトスのタレースがあるとき日食を予言して
世人の耳目を驚かしたという話が伝えられている。疑いもなく彼はこの日月食を算定する....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
指導国家と自称せず、まず全く平等の立場において連盟を結成せんとするわれらの主張は
世人から、ややもすれば軟弱と非難される。しかり、確かにいわゆる強硬ではない。しか....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
餅をくわせた姉さんなるものの、生死のあい手を考えて御覧なさい。相撲か、役者か、渡
世人か、いきな処で、こはだの鮨は、もう居ない。捻った処で、かりん糖売か、皆違う。....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
んでいた。彼はいかなる懐疑者、煩悶者をも、諄々として教え導くにつとめた。当時一般
世人から軽蔑されたスピリチュアリズムが、漸く堅実なる地歩を、天下に占むるに至った....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
後に至りその家より出でたるものにてもあらんか)。 依て思うに、この論文はあえて
世人に示すを憚かるべきものにあらず、殊にすでに世間に伝わりて転々伝写の間には多少....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
の毒な位である、純詩的な純趣味的な、茶の湯が今日行われないは、穴勝無理でない、当
世人士の趣味と、茶の湯の趣味とは、其程度の相違が余りに甚しいからである。 今日の....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
、種々の計を献じて支那政府の採用を求めたる外国人ありしは、その頃の新聞紙に見えて
世人の記憶するところならん。当時或る洋学者の家などにはこの種の外国人が頻りに来訪....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
公にすべしと。余、よって懐中日記を出だしてこれを示す。友人曰く、これにて足れり。
世人、君より政教の事情を聞かんことを欲するや切なり。君、速やかにこれを刊布すべし....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
ンプに半面を照されて、唯深く思いに沈むのみなり。 茶屋の主人なる人常に言えり。
世人、釣り落せし。故に、釣具にも、術にも、十分の注意を要するなりと言えり。 彼....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
対する信念は断じて動揺することはないと確信し、みずから安心しているものの、兵に、
世人に、更に外国人にまで納得させる自信を得るまでは安心できないのである。一時は筧....