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世外
「世外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
世外の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三四郎」より 著者:夏目漱石
るとのん気になる。世の中の競争があまり苦にならない。野々宮さんも広田先生と同じく
世外《せがい》の趣はあるが、
世外の功名心《こうみょうしん》のために、流俗の嗜欲《....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
大いに譲るところあり、当時日本の法学論派は実にこの風に倣い、法学をもってほとんど
世外の事物となし深く顧みざるの傾きあるがゆえならんか。 第四期の政論 ....
「運命」より 著者:幸田露伴
を覚ゆれども、若夫れ知己に遇わずんば、強項の人、或は呉山に老朽を甘んじて、一生|
世外の衲子たりしも、また知るべからず、未だ遽に虚高の辞を為すものと断ず可からず。....
「十万石の怪談」より 著者:佐々木味津三
鶯張りを鳴らせ乍ら一足が近づいて来ると、憚り顔に声がのぞいて言った。 「茶坊主|
世外めに厶ります。御老臣|伴様が、殿に言上せいとのことで厶りました。もう三日もこ....
「連環記」より 著者:幸田露伴
匡房の撰だから、これも信ずべきであるが、何様して然様いう相違が生じたのであろう。
世外の老人の死だから、五年やそこらは何れが真実でも差支は無いが、想うに書写|輾転....
「源氏物語」より 著者:紫式部
きあうことも、今の自分らに相応せぬことであるから、感情を傷つけることがあっても、
世外の人のようにして超然としていようと姫君たちは思っていた。薫からの手紙だけはあ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
講座』(不許) ※『世界経済図表』 『日本経済図表』 ※『日本憲政史』 ?『近
世外交史』 『政治思想史』 『現代独裁政治論』 ※『法窓漫筆』 『法窓雑話....
「一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
から逃《のが》れたかった。 雷が鳴る――はらはらしたのは仲にたつ人々であった。
世外侯《せがいこう》の額の筋がピカピカとすると、そりゃこそお出《いで》なすったと....
「三国志」より 著者:吉川英治
れては如何かと?」 「書画琴棋の慰みなどは、玄徳の心に何のひびきもない」 「彼は
世外の雅客ですが、あなたにまで、風月に遊べとおすすめ申すのではありません。――高....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
もののようである。 事を仕果した上からは、直義との約束もあること。頭をまろめて
世外へ隠れ、出世の迎えを待ってさえいれば、よかろうものを、淵辺の愚直なまでの本心....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
。やがてこの知己忠利が逝くと、彼もまったく、俗交を絶って、その生活は、目立って、
世外的な閑日に溶けて行った。 熊本に落ちついた翌十八年、武蔵は忠利の命によって....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
て、吉野の奥にかくれ、そしてまた、別れるまでの約七日間、二人は完全に二人だけで、
世外の山院へ身を潜めていたのである。――後、静は捕われて鎌倉へ曳かれ、鶴ヶ岡神前....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
輸入だとも言えないとともに、高田がただ一つの出発点だとも無論認められない。ただ近
世外国人から学び取ったということが、まるっきり有りうべからざる空想であるように私....