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「世紀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

世紀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
えんがわ》に並んでいた。が、それ等は腰の高い、赤いクッションの色の褪《さ》めた半世紀前の古椅子だった。信輔はこの二脚の椅子に全中流下層階級を感じた。同時に又彼の....
不思議な島」より 著者:芥川竜之介
ものの、まず好男子と評しても好《い》い。しかし服装はホオガスの画《え》にみた十八世紀の流行である。Cocked hat と云うのであろう。銀の縁《ふち》のある帽....
」より 著者:芥川竜之介
市ヶ谷の刑務所は草の枯れた、高い土手《どて》をめぐらしていた。のみならずどこか中世紀じみた門には太い木の格子戸《こうしど》の向うに、霜に焦《こ》げた檜《ひのき》....
神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
》へ帰って行った。南蛮船《なんばんせん》入津《にゅうしん》の図を描《か》いた、三世紀以前の古屏風へ。 さようなら。パアドレ・オルガンティノ! 君は今君の仲間と....
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
ろ》が見えた。幌は垣の上にゆらめきながら、たちまち目の前を通り過ぎた。「一体十九世紀の前半の作家はバルザックにしろサンドにしろ、後半の作家よりは偉いですね」客は....
野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
。Hissarlik の素焼の陶器は自分をして、よりイリアッドを愛せしめる。十三世紀におけるフィレンツェの生活を知らなかったとしたら、自分は神曲を、今日《こんに....
路上」より 著者:芥川竜之介
う》りつけた。 十三 「中世の伝説を集めた本でしてね。十四五世紀の間《あいだ》に出来たものなんですが、何分《なにぶん》原文がひどい羅甸《ラテ....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
し自身その武器の一つを執《と》りたいと思った記憶はない。 尊王 十七世紀の仏蘭西《フランス》の話である。或日 Duc de Bourgogne が ....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
書いた、韻文《いんぶん》の年代記の中にも、同じような記事が見えている。だから十三世紀以前には、少くとも人の視聴を聳《そばだ》たしめる程度に、彼は欧羅巴《ヨオロッ....
或る女」より 著者:有島武郎
生地《きじ》も内田の強烈な性格のために存分に打ち砕かれた細君は、上品な顔立てに中世紀の尼にでも見るような思いあきらめた表情を浮かべて、捨て身の生活のどん底にひそ....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
。そしてそれがより以上の本能の力によって統合されているに相違ない。然しながら十九世紀の生物学者は、眼覚めかけて来た個性の要求(それは十八世紀の仏国の哲学者等に負....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
、『盲目なる哉地上の人類』と一喝されても、まことに致方がないように思われる。二十世紀の現代には、改善すべきものが尚お無数にある。獄舎制度も面白くないが、教育制度....
佐藤春夫氏の事」より 著者:芥川竜之介
藤の一身、詩仏と詩魔とを併せ蔵すと云うも可なり。 四、佐藤の詩情は最も世に云う世紀末の詩情に近きが如し。繊婉にしてよく幽渺たる趣を兼ぬ。「田園の憂欝」の如き、....
初雪」より 著者:秋田滋
肉体から温かみが失せてゆくものだが、それと同じように、この古色蒼然たる屋敷も、幾世紀かの年月を閲するうちに、いつしか、つめたく冷え切ってしまったように思われるの....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
て、後編に研究の梗概を叙することにした。 大正十二年一月著者識す。 前世紀の初めにロンドンのマンチエスター・スクエーアで、走り廻ったり、球をころがして....