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「世襲財産〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

世襲財産の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
アッシャー家の崩壊」より 著者:佐々木直次郎
ついて思いめぐらしながら、私は次のように考えた、――この分家がないということと、世襲財産が家名とともに父から子へと代々よそへ逸《そ》れずに伝わったということのた....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
しいという。(釈迦と耶蘇はそれを実行した)。私が今これをいうのは早すぎる。(私は世襲財産で生活している。しかも病気ばかりして他人に重荷を負わしている)。しかし私....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
。で、早雲は好かったが、其後氏綱、氏康、これも先ず好し、氏康の子の氏政に至っては世襲財産で鼻の下の穴を埋めて居る先生で、麦の炊き方を知らないで信玄にお坊ッちゃん....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
出した分泌物のように考えられ、従って社会そのものとは別な、社会の流転とは独立な、世襲財産のようなものとも思われているが、併し他方に於て、文化も亦一つの社会現象だ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
宿命のように種族の上を翔《かけ》ってるものである。 グラチアもまた、古い家庭の世襲財産のうちでもっとも中途で分散しがたい、そういう混濁した遺産の重荷をもってい....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
方した五百人会の一人であって、現に帝国の上院議員でありディーニュの近くにりっぱな世襲財産を持っていた一人は、そのとき宗務大臣ビゴー・ド・プレアムヌー氏に宛《あて....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
驚きもしなかった、遺産を残すことなんかあまり考えてもいなかったから。それにまた、世襲財産はあぶなっかしいものであって、たとえば国有財産になることもあるのを、彼は....
藪の鶯」より 著者:三宅花圃
のみなれば。勤は養父が鞠育《きくいく》の恩義を忘れず。すでに華族の爵を継ぐ上は。世襲財産だけ譲り受くべきも。余の遺産は残らず浜子に渡し。心にかないたる中なればと....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
女王の下にあってイングランド最高の役人である。だが父は、年若い子らにほんの僅かな世襲財産を残しただけで死んでいった。そして伯父さんは、あれほどの権勢家であるにも....
世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
* * * ポルジイは大した世襲財産のある伯爵家の未来の主人である。親類には大きい尼寺の長老になっている尼君....