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「世話役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

世話役の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
毎晩集会所に集って焚火《たきび》なぞをするから用心が悪い、と人々がいうので神社の世話役をしていた笠井は、おどかしつけるつもりで見廻りに来たのだった。彼れは固《も....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
まぜてあるのは穏かでない。小判と二朱銀だけは早々に取りのけろと申し渡されました。世話役の者共も恐れ入って、委細承知のお請けをしましたが、元来この造り物は、江戸の....
鰊漁場」より 著者:島木健作
どなのでまとまるのも早かった。やはり山本の発案で、旦那に逢って談じこむ交渉委員が世話役の名で六人えらばれた。山本はもちろんそのなかにはいった。仲間たちの歓声にお....
振動魔」より 著者:海野十三
会の第一線にのりだして行った柿丘秋郎の関係している各種の社会事業に自らすすんで、世話役をひきうけたのだった。その夏は、海岸林間学校が相模湾の、とある海浜にひらか....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
を越えて越後へはいった。○○教の支社をたずねて、赤座朔郎に逢いたいと申入れると、世話役のような男が出て来て、講師の赤座はもう死んだというのであった。いや、赤座ば....
わが町」より 著者:織田作之助
なく行われた町内のマラソン競争で桶屋の新太郎は一等をとった。 新太郎は少年団の世話役で、毎夜子供たちを集めて、生国魂神社の裏の空地でラッパを教え、彼の吹くラッ....
学生時代」より 著者:幸田露伴
たような世話焼が二三人――それは即ち塾生中の先輩でして、そして別に先生から後輩の世話役をしろという任命を受けて左様いう事を仕て居るというのでも無いのですが、長ら....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
襲警報が鳴ろうと、これまでのように、君を地下防空室へ連れこんでくれるわしのような世話役はついていないのだからよく考えて、自分の躯をまもることだ」 「……」 「お....
わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
善右衛門、源右衛門、源左衛門で、いづれも六十前後の老人、天草の諸方に住む切支丹の世話役であつた。五名の老人はマヽコスの予言書を持ち廻つて四郎の奇蹟を宣伝しはじめ....
桐生通信」より 著者:坂口安吾
ゴルフの棒をかついでくれる少年)が一時間十円である。私がここの会員になったとき、世話役の人から 「子供にお金をよけいやって値段をつりあげないように」 と厳重な....
巴里の唄うたい」より 著者:岡本かの子
が出来てしまった。それに彼の生来の世話好きが手伝って彼はとうとう唄うたいの仲間の世話役になってしまった。 いま巴里には町の唄うたいが三百人ばかりいる。彼等は時....
戦後新人論」より 著者:坂口安吾
話によると、昨年、星野組の火の玉投手荒巻が東大へ入学しようとした。東大の野球部の世話役が大いによろこんで、東大野球部の黄金時代至ると、彼を大先輩の内村裕之博士の....
落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
たあげく、山の幸のモテナシに降参して、逃げて帰った。 そこで多茂平という町内の世話役の旦那が自身出馬して説得におもむいた。 「のう。カメ。お前、こんなもの、食....
勝負師」より 著者:織田作之助
行ってしまい、折れるのを忘れてしまうのである。「花田さん、そっちは本堂ですよ」と世話役の人に注意されると、「はッ」と言いながら、こんどは間違って便所の方へ行って....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
捏ねた大きな塊を一つずつその馬にやり馬が喰って居る中に荷物を負わせるので、で馬の世話役は五、六疋に一人ずつときめてあるようです。 この人々は荷物を載け終る前に....