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「世間師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

世間師の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戦場」より 著者:夢野久作
いるのじゃないかと疑い得る理由があるのです。その弁護士は非常に交際の広い、一種の世間師という評判です。極く極く打算的な僕の継母もこの弁護士にばかりは惜し気もなく....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
る者が大部分で、彼の人格を敬慕するというよりも、彼の智恵と胆力を利用しようとする世間師の部類に属する者が多く、それ等の煮ても焼いても喰えない連中を巧みに使いこな....
ブルジョア作家のファッショ化に就て」より 著者:宮本百合子
味がある。何んにでもなれるのではない、ファッシストにしかなれないのだ。然も一種の世間師だから期限付のファッシストを宣言したところ思わず人を哄笑させる。 ....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
もすむ程の助力をすることができなかったのです。果して、Yはだんだんに、その悪辣な世間師的な図々しさを発揮してきました。それは、ことに、警察を彼がなめ切ってからは....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
にふれていて、筋の説明ぬきの飛躍、あまりの好都合等を許せばなかなか面白い。一面、世間師であり、それを自覚し、しかもそこでしか生きる点がないと思っている由井の心持....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
、いけないと思います」 「先入主って? どんな?」 「たとえば、梶さんが、俗で、世間師で、性格の強い人だというような」 「むろん、会ってみなければ、わからないさ....
扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
があると信じたことに向っては、万事を放擲して目的に取り組む。普段は随分打算家で、世間師の僕だがね。ここのところを君のお父さまは冷静を欠くと叱りなすったし、僕の前....
世間師」より 著者:小栗風葉
君、旅へ出りゃお互いさ。ここの宿の奴らあ食詰者ばかりでお話にゃならねえが、私ども世間師仲間じゃ当前のことだ。お互いに困りゃ助け合う、旅から旅へ渡り歩く者のそれが....