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「両性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

両性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
あった。妻を失った当時、岸本はもう二度と同じような結婚生活を繰返すまいと考えた。両性の相剋《あいこく》するような家庭は彼を懲りさせた。彼は妻が残して置いて行った....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
かざるを得ない。 この男女関係の狂いから当然帰納されることは、現在の文化が男女両性の協力によって成り立つものではないという事だ。現時の文化は大は政治の大から小....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
ーレンスの性の根本的意義はもちろん一方に性慾も含まれているには違いないが、もっと両性の細胞の持つ電子のプラスとマイナスの配合の問題として考え度いと、あなたは仰有....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
体得した神人の霊性とを兼ねそなえたようなのがその天狗だ。製作者はまたその面に男女両性を与え、山嶽的な風貌をも付け添えてある。たとえば、杉の葉の長くたれ下がったよ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
、部屋にある襖の唐草模様なぞの情のないものまでが生き動く物の形に見えて来た。男女両性のあろうはずもない器物までが、どうかすると陰と陽との姿になって彼の目に映って....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
輝を発し得る秘密が潜んでるに相違ない。私はその秘密に触れておののきたかった。私は両性の触るるところ、抱擁するところそこにわれらの全身を麻痺せしめるほどの価値と意....
探偵小説とは」より 著者:坂口安吾
分の手で、合作々家を組み立てゝ育てるのも、一つの方法であろう。各々違う職業の男女両性とりそろえ、三人から五人ぐらいのコンビが適当に思われる。 合作に適する文学....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
まが夥しく集まってくる。それが町の四辻に渦を巻いて飛び交わしている。そのやんまの両性をおんちょ・めんちょといって呼び別けていた。交尾のために集まったやんまに違い....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
つ! 「それよりももっと深く、心に刻みつけられた教訓が、ほかにあった。わたしは、両性の違いのあること、子どもが生れて大きくなること、父親が赤ん坊のにこにこするの....
宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
自然だ、やはり男を入れて男女の芝居でなければいけないといって、何べんか宝塚歌劇を両性歌劇にしようと計画したことがあったが、今日ではもうそんなことは考えたことがな....
季節の味」より 著者:佐藤垢石
野生の動物の持ち味に比すべくもないことは勿論のことであろう。 そしてまた、男女両性はその持ち味も同じでありそうなものだが、なかなかそうでない。雉子の雄は二月、....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
いた。一体合乗俥というはその頃の川柳や都々逸の無二の材料となったもので、狭い俥に両性がピッタリ粘着き合って一つ膝掛に纏まった容子は余り見っともイイものではなかっ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
そういう説明の仕方ですから博士と意見が合わんでしばしば激論したのであります。この両性交合教の開山は蓮華生という僧侶でありますが肉も喰えば酒も飲み八人の妻君を持っ....
」より 著者:神西清
ルノーフ (耳もかさずに)さあ決闘だ、これでこそ男女同権だ、婦人解放だ! これで両性が平等になるんだ! おれは堂々たる主義にもとずいて、あいつをぶち殺してやる!....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
たちにはなかなかの難事であります。そこで男女はおのおのその特長を持って助け合い、両性の協調で人格完成に近づこうとします。 普通これは結婚した夫婦の形式において....