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両替
「両替〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
両替の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「駈込み訴え」より 著者:太宰治
に入り、驢馬から降りて、何思ったか、縄を拾い之《これ》を振りまわし、宮の境内の、
両替する者の台やら、鳩売る者の腰掛けやらを打ち倒し、また、売り物に出ている牛、羊....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
井屋では構わずに上げて飲ませるんです。異人はみんなお金を持っているそうで、どこで
両替えして来るのか知りませんが、二歩金や一歩銀をざくざく掴み出してくれるという話....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
そろばんをいじくっていたとすると、お店《たな》者もただのあきんどじゃねえよ。まず
両替屋、でなくば質屋奉公、どっちにしても金いじりの多いところだ。素姓しらべはあと....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ありがとうござります。では、かいつまんで申しまするが、てまえは日本橋の橋たもとに
両替屋を営みおりまする近江屋《おうみや》勘兵衛《かんべえ》と申す者にござります。....
「新生」より 著者:島崎藤村
に慣れた番町は町へ出て、岸本のために旅費の一部を仏蘭西《フランス》の紙幣や銀貨に
両替して来るほどの面倒を見てくれた。仏蘭西の知人に紹介の手紙をくれたり、巴里《パ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
えるな」と、半七は笑った。「だが、異人の紙入れに幾らあったかな。勿論こっちの金に
両替えしてあったろうが、外国の金だったら使い道はあるめえ。うっかり
両替屋へ持って....
「河明り」より 著者:岡本かの子
まで判っていたその二軒も、何か他の職業と変ったとやらで、堺屋は諸国雑貨販売と為替
両替を職としていた。 それから話はずっと飛んで、前の話とはまるで関係がないもの....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
入れらしい袋を背負いながら、上陸する船客を今か今かと待ち受けているようなシナ人の
両替商もある。 見ると、定紋のついた船印の旗を立てて、港の役人を乗せた船が外国....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
第一日目に看破した秘伝を用いて、三千円とちょッとだけの損失でくいとめる。つまり、
両替屋へ三度しか行かなかったということで、十二レースのうち九レースは配当を受けと....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
を話し出した。奥さんがある日外出するので、店の会計係に懐中の五円紙弊を一枚出して
両替させた。あとで気がついて見ると銀貨は六円になっていた。これはわるいことをした....
「“能筆ジム”」より 著者:坂口安吾
の土地のこの種の店にとっては上得意なので、主人は「札で四十ドル、銀貨で十ドルなら
両替いたしましょう」と云いながら、バアーの上に十ドル札四枚を並べ、十ドルを銀貨で....
「錬金詐欺」より 著者:小酒井不木
きものである。『昼夜用心記』の中にある、細工師が本当の金をもって行って、慾の深い
両替屋に見せ、自分が作った贋金だと欺いて、
両替屋をそそのかし、沢山の資金を出させ....
「おせん」より 著者:邦枝完二
の眼は、上ずッたように雨の中を見詰めた。 「あすこでござんすよ。あの筆屋の前から
両替の看板の下を通ってゆく、あの頭巾をかぶった後姿。――」 「うむ。ちょいとお前....
「金銀小判」より 著者:小川未明
を鳴らしていました。元日も、こうして無事に暮れてしまった夜のことであります。 「
両替、
両替、小判の
両替。」と、呼んで歩く子供の声が聞こえたのであります。 毎年....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
あなた宜くあの小僧さんを御存じですねえ」 長「私の大切なお店で、紀伊國屋という質
両替屋です」 富「あなた其店へ入っしゃるの」 長「えゝ」 富「そこに二十二三で色....