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「両蓋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

両蓋の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
なこ》は無惨《むざん》に潰《つぶ》れてしまった。鎖だけはたしかである。ぐるぐると両蓋《りょうぶた》の縁《ふち》を巻いて、黄金《こがね》の光を五分《ごぶ》ごとに曲....
道草」より 著者:夏目漱石
二番目の兄が病死する前後の事であった。病人は平生《へいぜい》から自分の持っている両蓋の銀側時計を弟の健三に見せて、「これを今に御前に遣ろう」と殆《ほと》んど口癖....
象牙の牌」より 著者:渡辺温
合せていた阿母《おふくろ》の片見の金側時計、古風な厚ぼったい唐草の浮彫のしてある両蓋の金側時計を副えて贈りました。彼は僕にそのしゃれたピエロの服をくれました――....
時計」より 著者:宮本百合子
そういう時は、頬っぺたがとけたような心持であった。 これの代りに、程経ってから両蓋のやはりウォルサムの銀側が出来た。父がこれも買ってくれたのであった。私はそれ....
食道楽」より 著者:村井弦斎
に円《まる》い形《かた》のワッフル鍋がある。中が四つに仕切って高いボツボツが出て両蓋《りょうぶた》になっているがこの鍋はまだ滅多《めった》に売っていない。食品屋....